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公益財団法人日本ユニセフ協会
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シリア緊急募金 第141報
シリア:
「また勉強をしよう」キャンペーン
避難している子どもの就学を支援

【2014年10月7日 ラタキア/ダマスカス発】

文房具などが入った通学かばんを見せるヌーランちゃん(9歳)。(シリア)
© UNICEF Syria/2014/Istanbuli
文房具などが入った通学かばんを見せるヌーランちゃん(9歳)。

シリアで行われている「また勉強をしよう(back-to-learning)」キャンペーン。シリア西部の地中海に面したラタキアで、避難生活を送る何百人もの子どもたちが、文房具などが入ったユニセフの通学かばんを受け取りました。

100万人に学用品を提供

ユニセフのイメージカラーである水色の通学かばんの中には、色えんぴつやノート、えんぴつ、ペン、消しゴム、定規、分度器や筆箱が入っています。

アレッポから避難してきた9歳のヌーランちゃんは、2年間学校に通えませんでした。新しい通学かばんを誇らしげに見せ「また学校に通えるようになってうれしいです。学校に通えるよう、お父さんが手続きをしてくれました。毎日登校しています。勉強が大好きなので、ペンやノートがもらえて、本当にうれしいです」と話してくれました。

通学かばんを背負って家族のもとに帰る、スポーツ・シティー避難所の子どもたち。(シリア)
© UNICEF Syria/2014/Istanbuli
通学かばんを背負って家族のもとに帰る、スポーツ・シティー避難所の子どもたち。

ユニセフは、シリア国内で紛争下にある子どもたち最大100万人に学用品を提供しています。さらに、メディア・キャンペーンを実施し、子どもにとっての教育の重要性と登録手続きの方法を伝えるべく、新学年度の開始にあたり、重要なメッセージを家族に向けて発信しています。

ユニセフ・シリア事務所の教育担当官で、学用品の配布に立ち会っているリーマ・イスタンブリは、「通学かばんの中に入っているものがわかると、子どもたちは笑顔を見せます。そして保護者は、学用品を買う必要がないとわかると、安どの表情を浮かべます。学用品の購入が必要となれば、家計の負担となり、通学を阻む要因にもなりえます」と語りました。

「また勉強をしよう」キャンペーン

シリア西部で最大の規模を誇るスポーツ・シティー避難所には、アレッポやそのほかの地域での戦闘から逃れてきた約6,000人が避難しています。6〜14歳の子どもたちおよそ1,000人が避難所の学校に通っており、授業は2部制で行われています。

通学かばんを先生から受け取る2年生の生徒たち。(シリア)
© UNICEF Syria/2014/Istanbuli
通学かばんを先生から受け取る2年生の生徒たち。

大きなホール内はビニールシートで区切られ、それぞれ授業が行われています。多くの子どもたちが一つの場所にいるため、勉強するには騒がしい環境です。ユニセフは学習環境を改善すべく、コンテナーを使用して、12の教室を建設中です。

シリア国内での「また勉強をしよう」キャンペーンは、EUやカナダ政府、日本政府、ユニセフ・アメリカ国内委員会、イケアなどの支援を受け、実施されています。

紛争から逃れるため、ラタキア県には30万人が避難しているとみられています。避難している方の約半数は、子どもたちです。

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