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エボラ出血熱緊急募金 第43報
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© UNICEF Guinea/2014 |
エボラの感染が拡大する国に、支援物資を空輸。ギニア・コナクリには、14台の救急車を含む物資が届けられた。 |
ユニセフはこの3カ月だけで、エボラ出血熱が流行しているギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国に防護備品、医薬品などを含めた支援物資約3,000トンを届けました。ユニセフは、エボラ対応において最大の物資供給機関となっています。
ユニセフの物資供給は、今後も強化、拡大される予定です。物資には、患者のケアや治療を行う施設を設置するための資材なども含まれます。エボラと確認または疑われるケースの治療で医療従事者が使用する個人防護備品の多くは、汚染を避けるため、1回限りの使用となる見込みです。医療従事者は、1日に6〜9セットの防護備品を使用できるようになります。
© UNICEF/NYHQ2014-1832/Bindra |
エボラで両親や3人の家族が死亡し、エボラ治療センターで診察を受ける兄弟姉妹7人。 |
ユニセフのグローバル供給物資オペレーション部の部長であるシャネル・ホールは「エボラへの対応は、これまでの緊急事態の中で、最も複雑です。物資の提供、供給網の構築、サービスの提供すべてにおいて迅速さが求められています。供給網は柔軟なものでなくてはならず、極めて高い質が要求されています。ユニセフは各国政府や企業、パートナーとともに新しい供給網を立ち上げており、新たな場所に製品やサービスを届けられるようになります」と述べました。ホール部長は、シエラレオネとリベリアの視察を終え、物資供給センターのあるコペンハーゲンに戻ったばかりです。
11月9日週、ユニセフは防護備品の世界的な供給を十分に満たせるよう、こうした製品を扱う企業とともに世界的な会議を開催します。会議には、防護備品の世界での製造の大部分を担う15以上の企業と、世界保健機関(WHO)や国境なき医師団、英国政府や米国政府の代表といった主要なパートナーが参加する予定です。
ユニセフはこれまで空輸を中心に感染流行国に物資を届けてきましたが、最近では、個人防護備品や医薬品、医療品、消毒用の塩素やせっけんなどを海路でも輸送しています。また、各国政府は、エボラの症状がみられる患者を家族から隔離できるよう、またコミュニティへの感染リスクを軽減させるべく、コミュニティ・ケア・センターの設置を進めています。ユニセフはこの取り組みを支援すべく、テントやベッド、マットレスといった物資を提供する予定で、こうした物資も輸送されています。
© UNICEF/NYHQ2014-1791/Kesner |
エボラ患者の遺体の搬送を担う保健員たち。防護服を身につけ、消毒を行う様子。 |
<支援物資の一例>
ギニア:患者や遺体を搬送する救急車
シエラレオネ:一体型(つなぎ)の防護服や手袋、ゴーグルといった防護備品や、医薬品、塩素がシエラレオネ政府の中央医療倉庫を通じて、エボラ治療センターや一時ケアセンター、病院、保健施設に届けられている。防護備品と医薬品に加え、テントやベッド、マットレスが、シエラレオネ保健衛生省のためにユニセフが設置しているエボラ・コミュニティ・ケア・センターで使用されている。
リベリア:患者の治療と保健サービス再開のために、ユニセフの物資を使用。エボラ発生以降、 大量の使い捨てのゴム手袋やそのほかの物資をリベリア保健省に提供。ユニセフが提供した塩素は、エボラ治療ユニットの消毒にも使用。
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