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公益財団法人日本ユニセフ協会
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シリア緊急募金 第153報
冬の嵐を耐え抜く、三つ子の小さな命
厳寒のシリアと周辺国で暮らす避難民
ユニセフ、冬対策支援を強化

【2015年1月10日 レバノン発】

生後10日のリアドちゃんとハレドちゃん、アハメドちゃん。母親は出産時に命を落とした。
© UNICEF Lebanon/2015/ Alessio Romenzi
生後10日のリアドちゃんとハレドちゃん、アハメドちゃん。母親は出産時に命を落とした。

レバノンのベッカー高原で10日前に生まれた、三つ子のリアドちゃんとハレドちゃん、アハメドちゃん。何百ものシリア難民の家族が身を寄せているレバノンのDalhamiehにある非公式テント居住区で、同じくシリア難民である三つ子の両親が暮らすようになってから、もう3年が経ちます。母親は出産時、急いで病院に運ばれましたが、命を失いました。

生後10日のシリア難民の三つ子たち

保健サービスのほとんどが民営化されているレバノンでは、シリア難民の人々が保健サービスを受けることが難しくなっており、人道支援団体も支援への壁を感じています。健康状態が安定した三つ子たちは病院から退院し、母親を失った一家は、冬の激しい嵐に見舞われているなか、ベッカー高原のテント居住区へと戻ることになりました。

現在は父親と叔母の元で暮らしている。
© UNICEF Lebanon/2015/ Alessio Romenzi
現在は父親と叔母の元で暮らしている。

ユニセフやパートナー団体は、この三つ子たちのような未来への希望である子どもたちが、厳しい冬を乗り切ることができるよう、支援を行っています。ユニセフと共に支援に携わるパートナー団体の医療チームは、現在父親や親戚と一緒に暮らしている三つ子を毎日訪問し、健康状態を確認しています。そして、テントの中を暖かく乾燥した状態に保つことができるようにする暖房器具や家を覆うカバー、毛布を提供し、燃料も定期的に届けています。低体重気味である三つ子の健康状態は、医師が注意深く経過観察を続けており、パートナー団体がミルクの提供をしています。

生後10日のリアドちゃんとハレドちゃん、アハメドちゃん。ハレドちゃんの成長は、他のふたりに比べて遅いものの、3人とも状態は良好です。

激しい冬の嵐は過ぎ去ったものの、今後数夜にわたって気温が氷点下を下回ると予想されています。
© UNICEF Lebanon/2015/ Alessio Romenzi
激しい冬の嵐は過ぎ去ったものの、今後数夜にわたって気温が氷点下を下回ると予想されています。

激しい吹雪のピークは過ぎ去ったものの、今後数日間にわたり、夜は氷点下を下回ることが予想されています。

今夜、寒さを感じて毛布をたぐり寄せることがあれば、この三つ子たちに思いを馳せていただけば幸いです。ユニセフはこの三つ子たちを含め、レバノン全土の何万人もの子どもたちがこの厳冬を乗り越えることができるよう、最大限の支援を行っていきます。

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