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日本ユニセフ協会
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フィリピン 台風24号(コップ)
山岳地帯などの遠隔地にも被害
ユニセフ、被災地域への支援を準備

【2015年10月19日  マニラ(フィリピン)発】

ユニセフ(国連児童基金)は、18日(日)朝フィリピンに台風24号(英語名:コップ)が上陸したことを受け、厳戒態勢を敷いています。この台風は進む速度が遅く、暴風雨によって、洪水や地滑り、飛来物、停電、通信遮断、道路や橋の破損などの被害が出ています。

55,000人以上が避難

ヌエヴァ・エシハ州の町で、瓦礫の中を歩く子どもたち。

©UNICEF PHILIPPINES/2015/JEOFFREY MAITEM

被害を受けたヌエヴァ・エシハ州の町で、瓦礫の中を歩く子どもたち。

フィリピン政府の報告によると、5万5,554人が既に避難をしています。1万2,125世帯を超える人々が136カ所の避難所に身を寄せており、10万4,229人が住む場所を失いました。パンガシナン州、イサベラ州、ヌエヴァ・エシハ州、タルラック州、ブラカン州では、洪水や氾濫が約15件報告されています。被災したコミュニティとの通信は今週中にも復旧する見込みのため、来週予定されている調査で被害の規模が確認される予定です。

ユニセフはフィリピン政府による災害への備えと、早めの避難や広範囲への情報公開などの迅速な行動が、人命や物質的被害を最小限に抑えたと強調しています。ユニセフもまた、台風が列島を襲う数日前から、災害対策計画を進めていました。あらゆる災害において、最も被害を受けるのは、子どもたちだからです。

子どもの安全と保護を最優先に活動

「ユニセフは、子どもたちの安全と保護を最優先に活動しています。台風によって、子どもたちは水源の汚染や食糧不足、コレラや低体温症、下痢、肺炎などの病気の危険に直面しています」とユニセフ・フィリピン事務所代表のロッタ・シルワンダーは述べています。また「次に重要なのは、子どもたちが生活のリズムを取り戻し、できるだけ早く学校に戻れるようにすることです。台風コップは、山岳地帯やアクセスの難しい遠隔地も通りながらゆっくりと進んでおり、被災したすべての子どもたちの状況が心配です。ユニセフは政府からの要請を受け次第、すぐに支援を開始する用意があります」と続けました。

ヌエヴァ・エシハ州パラワン市の様子。

©UNICEF PHILIPPINES/2015/JEOFFREY MAITEM

台風24号が直撃したヌエヴァ・エシハ州パラワン市の様子。

被災した地域から届く報告はまだ限られていますが、ユニセフの緊急支援専門家は、洪水が起きた地域の給水、保健、母乳育児支援を含む栄養、教育再開などの支援が必要になるだろうと見込んでいます。ユニセフは1万2,000世帯分の浄水剤、衛生キット、医薬品、学用品、栄養治療食、テント、発電機などの支援物資を準備しています。

台風コップは、今年フィリピンを襲った12番目の熱帯低気圧です。フィリピンには、通常1年で20以上の台風が到来し、年内にはエルニーニョの影響を受けたもっと強い台風がやってくるとも予想されています。既にもう一つの台風、チャンピが姿を見せ始めています。

*本信に使用している数字は、10/19現在のものです

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