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日本ユニセフ協会
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リベリアでエボラ終息
3カ国で約2万3,000人の子どもが保護者を亡くす経験
苦難が続く子どもたちへの長期的なケアや支援が不可欠

【2016年1月14日  コナクリ(ギニア)/モンロビア(リベリア)/フリータウン(シエラレオネ)/ダカール(セネガル)発】

ユニセフ(国連児童基金)は本日、西アフリカ地域でのエボラ出血熱終息を歓迎する一方で、ギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国で、片親あるいは両親、または主たる保護者をエボラで亡くした2万3,000人近い子どもたちは、今後もケアと支援が必要であると述べました。

リベリアでエボラの終息宣言

エボラ予防のため、教室に入る前に手を洗う女の子(2015年3月撮影)。

© UNICEF/UNI181842/Irwin

エボラ予防のため、教室に入る前に手を洗う女の子(2015年3月撮影)。

リベリアは本日、過去42日間に新たな感染が確認されなかったことから、昨年11月のシエラレオネ、12月のギニアに次いでエボラ出血熱流行の終息を宣言しました。今後、リベリアは3カ月間の集中監視期間に入ります。

「流行を抑え込めたことは、ひとつの成果です。しかし、我々はエボラによって3カ国が払った大きな犠牲を忘れてはなりません」とユニセフ・西部中部アフリカ地域事務所代表マヌエル・フォンテーヌは述べています。「多くの人々、特にこの病気によってこれまで以上に厳しい生活を強いられている子どもたちにとって、苦難は続いていきます」

多大な影響を受ける子どもたち

接触者たちが身を寄せる経過観察のための一時ケアセンターから出てきた子どもたちを抱きしめる、子どもたちの母親の友人。

© UNICEF/UNI175185/Nesbitt

接触者たちが身を寄せる経過観察のための一時ケアセンターから出てきた子どもたちを抱きしめる、子どもたちの母親の友人。エボラで母親を失い、父親も何年も前に亡くなっているため、現在子どもたちはこの女性のもとで暮らしている(2014年11月撮影)。

両親や保護者を亡くした子どもたちの多くは、親戚やコミュニティの人たちに引き取られています。緊急事態が去った後も、そうした家族への給付金や教育、衣服や食糧などの支援を続け、新しい家族と生活するために必要なケアを持続させることは、とても重要です。

エボラの流行が始まって以降2年以上の間に、2万8,637人が感染し、そのうち4,767人が子どもでした。そして、死亡者1万1,315人のうち、3,508人が子どもであり、死亡者の4分の1を占めています。

また、3カ国でエボラから生還した1,260人以上の子どもたちには、コミュニティに戻ってからも多くの課題が待ち受けており、医療の面でも社会生活の面でも困難に直面しています。

「エボラは、子どもたちにとって非常に恐ろしい体験でした。子どもたちとギニア、リベリア、シエラレオネの全ての人々が、この病気が及ぼした壊滅的な影響から回復できるよう、支援を続けていく義務が私たちにはあるのです」とフォンテーヌ代表は続けました。

長期的なケアや支援が必要

保健所で予防接種を受ける子どもたち。

© UNICEF/UNI184537/Grile

保健所で予防接種を受ける子どもたち。

3カ国の厳しい状況にある子どもたちへのユニセフの支援は、子どもの保護システムの強化を目指しています。具体的には、各国の機関が、心理社会的支援、家族の追跡調査と再会支援、一時もしくは代替ケア、子どもへの虐待や暴力を予防し対応するための州・コミュニティを基盤としたネットワーク作りなどを含む、広範囲の保護サービスを提供できるよう支えます。

子どもの保護以外にも、ユニセフは病気への警戒や意識喚起を促すキャンペーンの継続や、監視、社会動員、早期隔離などを担う緊急対応チームへの支援を続けると同時に、保健、栄養、水と衛生などの基本的な支援を実施していきます。

ユニセフは、ギニア、リベリア、シエラレオネでの2016年1月~3月の活動に必要な資金として1,500万米ドルの支援を求めています。この金額は、現在の緊急ニーズに対応するためのもので、今後の復興のための活動資金は含まれていません。

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※2016年1月19日追記
本記事が配信された2016年1月14日時点では、シエラレオネ・ギニア・リベリアの3カ国でエボラが終息状態となっておりましたが、翌1月15日、シエラレオネで新たな感染が確認されたとWHO(世界保健機関)が発表しました。

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