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日本ユニセフ協会
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2月12日『子どもの兵士の使用に反対する国際デー』
戦闘員、調理係、スパイ、性的奴隷など
紛争に利用される子どもをなくすために
ユニセフ、昨年1万人以上の解放に成功

【2016年2月12日  東京発】

かつて武装勢力と行動を共にしていた少年たち。現在は支援を受けて職業訓練や心のケアを受けている(ソマリア)。

© UNICEF/UN09598/Rich

かつて武装勢力と行動を共にしていた少年たち。現在は支援を受けて職業訓練や心のケアを受けている(ソマリア)。

2月12日は、武力紛争下で兵士等として働くことを強いられている子どもたちの問題に目を向け、こうした子どもの徴用に反対することを訴える『子どもの兵士の使用に反対する国際デー(The International Day Against the use of Child Soldiers)』です。「レッドハンド(血に染まった手)デー」とも呼ばれています。2002年2月12日に、18歳未満の子どもの徴兵を禁止する「武力衝突への子どもの関与に関する子どもの権利条約選択議定書」が発効したことを受け、制定されました。この議定書には、現在日本を含め159カ国が批准しています。

紛争に利用される子どもをなくすために

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正確な統計数値をええるのは困難であるものの、世界中で数万人の子どもたちが紛争の中で徴用されていると推定されています。南スーダンだけでも、2013年12月の紛争勃発以来、1万6,000人もの子どもたちが武装グループに兵士等として使われているほか、イエメンでも、紛争をしているすべてのグループが広く子どもたちを徴用しています。誘拐などを含む強制的な徴用のほか、ソーシャルメディアを使った勧誘なども行われているといわれています。

徴用された子どもたちは、紛争の中でさまざまな役割を担わされています。戦闘員や調理係、荷物運び、伝達係やスパイ、性的な搾取を受ける子どももいます。このような残虐な暴力が続く限り、国際社会は紛争下の子どもの徴用を止めさせるという約束を守ることができないのです。

ユニセフ(国連児童基金)は子どもを解放するための武装組織との交渉、解放された子どもたちの保護や心理社会的支援、家族との再開、教育の機会の提供、子どもの徴用を禁止する法整備などの活動を通じて、子どもたちが紛争に巻き込まれることを防ぎ、また巻き込まれた子どもたちの解放と社会復帰を支える支援を続けています。2015年、ユニセフは世界で1万人以上の子どもたちを武装グループから解放することに成功しました。

 

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