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日本ユニセフ協会
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熊本へユニセフ学校用テント10張を寄贈
熊本第二高校で引き渡し式
授業などで活用

【2016年5月18日  東京・熊本発】

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©日本ユニセフ協会/2016

熊本第二高校で、ユニセフテント2張を仮組みしました。

世界中のユニセフの緊急支援の現場で、学校再開支援のための仮設教室などとして使われている大型テント10張が、5月18日(水)、熊本県立熊本第二高等学校に到着しました。

熊本県内では、四半世紀にわたりユニセフの広報・募金活動に取り組む熊本県ユニセフ協会が、長年にわたって築いてきた地域のネットワークを駆使し、地震発生直後から、様々な支援団体と支援を必要とする“現場”や行政と繋ぐとともに、幼稚園や保育園などへ全国から寄せられた玩具などを届けています。今回のテント寄贈も、こうした活動の中で、県の教育委員会から熊本県ユニセフ協会に寄せられた支援要請を受けて実現したものです。

日頃の活動で培った地域のネットワークを活用

3トントラック2台で運ばれてきた木箱30個に入ったユニセフテント10張。

©日本ユニセフ協会/2016

3トントラック2台で運ばれてきた木箱30個に入ったユニセフテント10張。

日本国内では、現在全国25か所に設置された日本ユニセフ協会の協定地域組織が、世界の子どもたちを支援するネットワークを広げていくための活動に取り組んでいます。

1992年に設立された熊本県ユニセフ協会で活動するボランティアのみなさんは、今回の地震で自らが被災し、また事務所にも立ち入れない状態になったにも関わらず、まずは個々人で地域の炊き出し活動などに参加されつつ、避難所の一角で会合を持ちながら、日ごろ培ってきた地域や行政とのネットワークを駆使し、必要とされる支援内容の把握に努め、全国から駆け付けた子ども支援団体の方々と、支援を必要とする“現場”を繋いできました。

熊本への支援

日本ユニセフ協会や全国の協定地域組織も、東日本大震災被災地支援の中で培った知識、経験、活動ツールを最大限に活用して熊本県ユニセフ協会の取り組みを応援していました。

中でも、被災後の子どもたちへの「心のケア」の必要性が高まっていたことから、冊子『子どもにやさしい空間ガイドブック』や『遊びを通した子どものこころの安心サポート』や、ユニセフのレクリエーション・キット、おもちゃなどを、熊本県ユニセフ協会に提供。被災地域の保育園や幼稚園などに届けていたところ、熊本県教育委員会より「学校用テント」の支援要請があったことから、日本ユニセフ協会より同テント10張を寄贈する運びとなりました。

ユニセフテントが到着

熊本第二高校の先生や熊本県ユニセフ協会のボランティアのみなさんの手で組み立てられるユニセフ学校用テント

©日本ユニセフ協会/2016

熊本第二高校の先生や熊本県ユニセフ協会のボランティアのみなさんの手で組み立てられるユニセフ学校用テント

デンマーク・コペンハーゲンのユニセフ物資供給センターから空輸されたテント10張は、5月17日に福岡国際空港に到着。通関等の手続きを経て、5月18日朝、熊本県立熊本第二高等学校に届けられました。

この大型テントは、ユニセフが、シリア周辺国の難民キャンプや、自然災害の被災地など世界中の緊急支援の現場で、主に学校再開支援に使用しているものです。床面積は72㎡で、教室として使用した場合、約40人が収容できる大きさです。

内容物と組立手順の確認のために行ったグラウンドでのテント2張の仮組みには、熊本県ユニセフ協会のボランティアの方々に加え、第二高校の先生方も参加。慣れない作業に、1張目は1時間半程かかりましたが、2張目は、より少人数での作業となったものの、僅か40分程で完成。作業中、「(組立て易さという点で)良くできているなぁ」と言う声が、多くの方々から聞かれました。

テントで近づいた“心の距離”

「ここで授業受けてみたいかも(笑)」テントの中を見学する生徒たち

©日本ユニセフ協会/2016

「ここで授業受けてみたいかも」テントの中を見学する生徒たち

熊本県教育委員会の宮尾千加子教育長は、引き渡し式での挨拶の中、テント寄贈に対する深い感謝の言葉とともに、生徒さんたちに次のように語りかけました。

「世界では民族の紛争、政治、宗教の対立で、当たり前の生活を送れない方たちがたくさんおられます。これまではどちらかというと、シリアの難民についても遠い世界だと感じていたかもしれません。けれども、ここにあるテントが、同じように世界の子どもたちを助けてくれていると思うと、決して他人事ではないなと、改めて感じました。今回の善意を熊本の子どもたちが将来、またどこかでお返しができるのではないかなと期待しています」

地震の影響で体育館や渡り廊下も使えなくなった熊本第二高校では、30ある教室のうち現在使用できるのは20教室のみ。このため、今回到着したテント10張のうち5張が同校で使用され、残り5張のテントも、同じような状況に置かれている熊本県内の学校に順次提供される予定です。

「ここにあるテントが、世界の子どもたちを助けてくれていると思うと、決して他人事ではないなと、改めて感じました」と語る宮尾千加子教育長

©日本ユニセフ協会/2016

「ここにあるテントが、世界の子どもたちを助けてくれていると思うと、決して他人事ではないなと、改めて感じました」と語る宮尾千加子教育長

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被災された皆様へ

熊本県を中心に続くこのたびの地震で被害に遭われている皆様へ、心からのお見舞いを申し上げます。

そして、ユニセフ関係者一同、熊本のみなさまとすべての子どもたちが、一日も早く日常生活を取り戻されるよう、心よりお祈り申し上げます。

日本ユニセフ協会では、引き続き、熊本県ユニセフ協会や臨床心理士などの専門家団体とも連携し、

子どもの心のケアの取り組みをサポートしてまいります。

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※熊本地震被災地支援の募金活動は実施しておりません。

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