【2016年6月9日 熊本発】
ドイツ・プロサッカーリーグで活躍する長谷部誠選手が、6月9日(木)、熊本地震の被災地、熊本県を訪問しました。
©日本ユニセフ協会/2016/tatsuo.hirose |
最初に訪れたのは御船町立御船中学校。この中学校には現在、同じ町内で校舎が被災した滝尾小学校の児童たちも通っています。体育館に集まった御船中学校の生徒と、滝尾小学校の児童の前に、長谷部選手が登場すると、子どもたちは声をあげて歓迎しました。
子どもたちの前でマイクを持った長谷部選手は、「熊本は非常に思い入れのある場所です」と、高校3年生の時に熊本で開催されたインターハイに出場し準優勝できたことが、プロのチームから誘いを受けるきっかけになったことを話しました。
そして、子どもたちが少しでも元気になれるように、と一緒にサッカーをして汗を流した長谷部選手。子どもたちを見守る先生たちも、子どもたちが震災の後、一番の笑顔を見せている、と嬉しそうに話しました。御船町は、甚大な被害が伝えられている益城町の隣の町ですが、これまでに有名人がこの町を訪れることはなかったと言います。
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続いて長谷部選手は、熊本市立健軍小学校のグラウンドに登場しました。「少しでもみんなと一緒に楽しい時間を過ごせたらと思います」と話し、子どもたちを相手に”真剣に”サッカーの試合に臨み、子どもたちにとって夢のひと時となりました。
3校目の熊本市立湖東中学校を訪れた長谷部選手は、自身が生活するドイツでも熊本の地震の様子が報じられており、友人から「故郷は大丈夫か?」と聞かれたことを話しました。そして30度を超える暑さの中、ここでも生徒たちと一緒にボールを追いかけ、汗を流しました。長谷部選手とハイタッチした生徒の中には、「もうこの手あらわん~」と興奮気味に話す子もいました。
最後に生徒代表の女の子が「一生分の元気をもらいました。今日は本当にありがとうございました!」と笑顔で述べ、長谷部選手も笑顔で握手を交わしました。
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長谷部選手は、熊本訪問の前日に「あさひ幼稚園」(宮城県南三陸町)を訪問した際、熊本地震について「何か自分にできることがあると思うし、行動を起こすことが大事だと思います」と語っていました。
”日常”を奪われた子どもたちにとって、スポーツや遊びなどで体を動かし、笑顔になれるひと時は、心のケアにもつながるとても大切な時間です。
「被災した子どもたちが少しでも元気になれれば」という長谷部選手の想いは、確かに熊本の子どもたちに届いたようです。長谷部選手と触れ合う熊本の子どもたち一人一人の表情はきらきらと輝いており、そして、子どもたちを周りで見守っていた人々にも、とびきりの笑顔が広がっていました。
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