【2016年8月3日 ブラジリア/ニューヨーク発】
ブラジルでオリンピック・パラリンピックが開幕を迎えるにあたり、ユニセフ(国連児童基金)は3日、スポーツに関するキャンペーン「Team UNICEF Get Active for Children」を開始しました。
©UNICEF |
これは、ユニセフが実施する子どもたちへの支援活動に、世界中の人々にも身体を動かすことで参加してもらう取り組みで、参加登録した人が、ウォーキングやランニングあるいは車いすで5キロの道のりに達すると、5レアルが協力企業からユニセフに寄付される仕組みです。
また参加者は、ウォーキングやランニング、特設サイト内に用意されたクイズへの参加などにより、ポイントを貯めることができます。期間中に最も多くのポイントを貯めた参加者1名は、ブラジル国内のユニセフの支援現場に招待される予定です。(※ブラジル国外に在住の場合、ブラジルまでの渡航費は自費)
「世界の最も弱い立場に置かれている子どもたちへの支援につながるこのキャンペーンに、すべての人がスポーツ精神を持って参加してほしいと願っています」とユニセフ・ブラジル事務所代表ゲイリー・スタールは語ります。
ブラジルでは、毎日推定30人の子ども・若者が殺害されています。ブラジルでは、死因のうち殺人が占める割合は、全人口では20人に1人なのに対し、若者層では3人に1人以上に上ります。ブラジルの最も脆弱な子どもたちにとって、暴力や搾取に晒されることは日常なのです。大きなスポーツイベントは、それらの子どもたちが性的虐待や児童労働を含む暴力の被害に遭うリスクを高める可能性があります。
ユニセフはまた、オリンピック・パラリンピック開催期間中、子どもへの暴力を防止し対処するために、暴力や虐待の通報アプリ「Proteja Brasil」の新たなバージョンを発表しました。暴力、虐待、搾取を目撃したり被害に遭ったりした人が、「Proteja Brasil」を起動し、時間・場所・状況をオンラインフォームに入力することで、匿名で通報できます。
「あまりに多くの子どもたちにとって、暴力、虐待、差別、搾取は厳しい現実なのです。『Proteja Brasil』は、人々がそれらの現実を自分の問題と捉え、子どもの権利の侵害に対して行動を起こし、子どもたちが切実に必要としている支援を届ける機会を提供します」(スタール代表)
「Team UNICEF Get Active for Children」キャンペーンは、ユニセフとOgilvy社によって立ち上げられ、ラテンアメリカ開発銀行(CAF)とSave the Dreamによってサポートされています。
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「Team UNICEF Get Active for Children」と「Proteja Brasil」は英語、ポルトガル語、スペイン語の3か国語で提供されています。
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