【2017年6月22日 バグダッド(イラク)発】
イラクでの紛争が激化してから3年、子どもたちは終わりのない暴力の連鎖とさらなる貧困に捕らわれていると、ユニセフ(国連児童基金)が発表した最新報告書「逃げ場を失った子どもたち(原題:Nowhere to Go)」は述べています。
「イラク全土で、子どもたちはとてつもない恐怖や想像を絶する暴力を目撃し続けています」とユニセフ・イラク事務所代表ピーター・ホーキンスは述べました。「子どもたちは、近年最も残酷な紛争の中で、殺され、負傷し、拉致され、銃を持ち人を殺す事を強要されています」
モスル西部では、家族を罰し暴力から逃れられなくするために、あえて子どもたちが攻撃や殺害の対象にされています。この地域だけで、2カ月未満の間に、少なくとも23人の子どもが殺され、123人が負傷しました。
2014年以降、イラクでは:
© UNICEF/UN068287/Anmar |
1,130人の子どもが障がいを負ったりけがをしました。2017年の最初の6カ月で、その数は255人に上りました。
過去40年近く、イラクは暴力、戦争、経済制裁や不安定な状況に晒されてきました。しかし、この3年間だけで、紛争の影響で避難を余儀なくされた人は300万人にのぼり、その半数は子どもです。国の多くの地域は、戦争地帯と化し、民間インフラも甚大な被害や破壊を受けました。イラクの学校校舎の半数は修理を必要としています。
子どもたちの将来の機会が減少するなか、ユニセフは、これからも子どもたちとその家族の増え続ける支援ニーズに対応していきます。しかし、イラクでの暴力の終結の兆しが見えない中、ユニセフは以下のことを訴えています:
【関連動画】
【関連ページ】
シェアする