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日本ユニセフ協会
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ロヒンギャ難民/バングラデシュ
緊急支援のための要請額を十倍に引き上げ
水や衛生支援を中心に、7,610万米ドル 72万人の子どものニーズを満たす

【2017年10月2日  コックス・バザール(バングラデシュ)発】

ユニセフ(国連児童基金)は、バングラデシュ南部におけるロヒンギャ難民への緊急支援活動に必要な資金として、7,610万米ドルを要請することを発表しました。

72万人の子どものニーズを満たす

On 6 September 2017, a boy stands on a hill in the Kutupalong makeshift settlement for Rohingya refugees in Ukhiya, a sub-district of Cox's Bazar District, Bangladesh. By 5 September 2017, more than 146,000 Rohingya refugees fled across the border from Rakhine State, Myanmar, into Cox's Bazar district, Chittagong Division in Bangladesh since 25 August. As many as 80 per cent of the new arrivals are women and children. More than 70 000 children need urgent humanitarian assistance. More than 100,000 of the newly arrived refugees are currently residing in makeshift settlements and official refugee camps that are extremely overcrowded while 10,000 newly arrived refugees are in host communities. In addition, 33,000 arrivals are in new spontaneous sites, which are quickly expanding.  While some refugees are making their own shelters, the majority of people are staying in the open, suffering from exhaustion, sickness and hunger. Cox’s Bazar district of Bangladesh is one of the most vulnerable districts, not only for its poor performance in child related indicators but also for its vulnerability to natural hazards.  Most people walked 50 or 60 kilometers for up to six days and are in dire need of food, water and protection. Many children are suffering from cold fever as they are drenched in rain and lack additional clothes. Children and adolescents, especially girls, are vulnerable to trafficking as different child trafficking groups are active in the region. Many more children in need of support and protection remain in the areas of northern Rakhine State that have been wracked by violence. In Bangladesh, UNICEF is scaling up its response to provide refugee children with protection, nutrition, health, water and sanitation support. With the recent influx of refugees, demand has increased and UNICEF is working to mobilize more support and strengthen its existing activities. For recreational and psychosocial support to the newly arrived Rohingya children, 33 mobile Chil

© UNICEF/UN0120411/Brown

丘の上から仮設キャンプを見つめる子ども。(2017年9月6日撮影)

この資金によって、新たに到着したロヒンギャの子どもをはじめ、最近の流入以前にミャンマーを逃れていたロヒンギャの子どもや、難民を受け入れている地域で厳しい状況にある子どもたちを含む、72万人の子どもたちが当面必要としているものを提供できるようになります。

8月25日以来、ミャンマーから逃れてきた50万人以上のロヒンギャ難民のうち、約6割が子どもです。そのほとんどが、コックス・バザールに広がる仮設キャンプや居住区等、厳しく不衛生な環境の下で暮らしています。

「絶望的な状況に追い込まれ、トラウマを抱えた子どもたちや家族が、毎日、ミャンマーにおける暴力から逃れてきます。私たちは支援の拡大をできる限り早く進めていますが、増大したニーズに追いつくには、さらに多くのことを行わなければなりません。この子どもたちは、『子ども時代』を奪われています。彼らは今、支援を待っています、そして自分たちの未来のためにも、私たちの助けが必要です」と現在バングラデシュ南部を訪問中のユニセフ事務局長アンソニー・レークは述べました。

水や衛生支援を中心に

食事の調理のための水を汲む子ども。(2017年9月12日撮影)

© UNICEF/UN0126226/Brown

食事の調理のための水を汲む子ども。(2017年9月12日撮影)

ロヒンギャの子どもたちのために、安全な水の提供や、改善された衛生施設へのアクセスを拡大することが、今回の支援要請において最優先の事項であり、これには下痢症など水に起因する病気への感染が懸念されることが背景にあります。ロヒンギャの子どもの大部分は、ポリオなどの病気に対する予防接種を完全には受けていないとみられています。

1歳以上のすべての子どもたちを対象とした経口コレラ予防接種キャンペーンが10月に予定され、90万回分のワクチンが10月7日までにバングラデシュに届けられる予定です。

ロヒンギャ難民の急増を受けて、ユニセフは前回の緊急支援要請額(約700万米ドル)から増額をしました。

今回の要請によって、ユニセフは以下の活動を行うことが可能になります。

  • 対象人口の半数に対し安全な水とトイレを提供し、40%の人々の衛生面での支援ニーズに対応する。病気の感染リスクがある、最も弱い立場に置かれた子どもたちを優先して支援し、保健、栄養や教育面でのサポートも行う。
  • 予防接種や出産前ケアを通じた病気の予防に焦点を当てて取り組む。ユニセフはパートナーと協力し、世帯に提供可能な水処理システムの整備や情報の提供を進めている。栄養センターのスタッフは、コレラの疑いのある子どもを確認し、報告する。コレラ感染をどのように予防、確認するか、またどこで治療を受けられるかといった命を守るための情報をマスメディアを通じて発信する。宗教指導者、ボランティアや若者が意識向上のキャンペーンをサポートする。
  • 重度の急性栄養不良に苦しんでいる推定7,500 人の子どもたちの少なくとも6割の栄養ニーズを満たし、その治療を行っているパートナーのために、すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)や治療用のミルクを調達する。ユニセフは、7割の子どもに対し、ビタミンAを含む微量栄養素を提供する。
  • 18万人の子どもを対象に、心理社会的ケアやレクリエーション活動を含む子どもの保護の取り組みを「子どもにやさしい空間」での活動を通して実施し、特別な支援を必要とする子どもの照会も行う。ユニセフは赤十字と協力して家族の追跡・再会支援を行うほか、 その他のパートナーとも協力して、性的暴力の被害者に対し、幅広い支援を提供する。
  • 青少年センターのネットワークを拡大し、ライフスキル教育、レクリエーション活動や心理社会的支援を特に弱い立場に置かれている若者たちに提供する。
  • バングラデシュの初等大衆教育省(Ministry of Primary and Mass Education)と緊密に連携し、すべてのロヒンギャの子どもたちが、幼児教育と非公式の基礎教育を受けられるようにする。そこでは、教育を受けていない子ども向けに開発されたカリキュラムを使用し、基本的な読み書き、数学、ライフスキルを教える。ユニセフは、学校に通っていない子どもを対象とした非公式教育を含む、バングラデシュの受け入れ地域の学校にも支援を行う。また、ロヒンギャ難民の中から教員を雇用する。

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危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

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