【2017年11月30日 メキシコ・シティ(メキシコ)/ニューヨーク/ジュネーブ発】
本日ユニセフ(国連児童基金)は、メキシコのプエルトバジャルタで開催される、安全で、規則に則った正規の移住に関する会議に先駆け、ふるさとを追われた子どもたちの権利、保護、福祉を、世界の移民政策の中心に据えるべきだと述べました。
12月4日から6日で予定されている会議は、移民のあらゆる側面を捉えた画期的な政府間の国際合意となる、「移民のためのグローバル・コンパクト」の草案に向けた重要な一歩となります。この会議は、世界の指導者たちが、難民と移民に関する「ニューヨーク宣言」および「子どもの権利条約」に沿って、政治的・財政的約束の統一を図り始める瞬間となります。
ユニセフは、この会議に先駆けて、難民と移民の子どもたちの支援と保護の成功事例に光を当てた新しい報告書「国境を越えて(原題:Beyond Borders: How to make the global compacts on migration and refugees work for uprooted children)」を発表しました。この報告書は、政府、市民社会パートナー、および難民・移民の受け入れコミュニティが、ふるさとを追われた子どもたちとその家族を支援し統合するために行っている活動の実践例を含んでいます。
「プエルトバジャルタに集結した世界の指導者と政策立案者は、移民という行為が子どもたちにとって安全なものになるように協同することが可能です」とユニセフ本部プログラム局長エドワード・チャイバンは述べました。「私たちの新しい報告書は、難民・移民の子どもたちの母国、通過する国々や目的地の国は、たとえ資源が限られた国であっても、彼らを効果的に支援するための政策、サービスおよび投資の実施が可能なことを示しています。
難民・移民の子どもたちは、特に外国人に対する嫌悪、虐待、性的搾取に晒されやすく、社会サービスを受けられずにいます。この報告書は、子どもたちを道中保護するための政策が整備されることの重要性を指摘しています。
© UNICEF/UN057920/Gilbertson VII Photo |
報告書が提供する世界の成功例には、ドイツにおける難民の子どものための最低限の保護基準の実施、西アフリカにおける国境を越えた子どもの保護制度、ならびにザンビアにおける移民の子どもの拘留の代替策が含まれます。その他にも、アフガニスタン、イタリア、ヨルダン、レバノン、南スーダン、ベトナム、ウガンダおよび米国の例も紹介しています。これらのイニシアティブは、他の状況でも置き換えて使用でき、コンパクトの枠組として合意される、国家、地域、および世界規模での子どもに重点を置いた行動や政策の変更に、参考とすることが可能です。
この報告書は、難民・移民の子どもたちを保護し、彼らの健康を確保するための6つの具体的な行動を提示したアジェンダの適用を提案しています。アジェンダが掲げる行動目標には以下が含まれます:
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■ふるさとを追われた子どもたちに関するデータ:
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