メニューをスキップ
日本ユニセフ協会
HOME > ニュースバックナンバー2018年 >

コンゴ民主共和国
北キブ州でエボラ出血熱集団感染
ユニセフ・チーム現地で支援展開 水と衛生、コミュニティでの啓発活動を支援

【2018年8月3日  キンシャサ(コンゴ民主共和国)発】

8月1日にコンゴ民主共和国政府が、北キブ州における新たなエボラ出血熱の集団感染の発生を発表したことを受け、ユニセフ(国連児童基金)は感染拡大予防と子どもたちを守るために現地にチームを派遣しました。

紛争が足かせに

北キブ州における新たなエボラ出血熱の集団感染の発生について、情報共有をうける246名のコミュニティリーダーたち。

©UNICEF DRC/2018

北キブ州における新たなエボラ出血熱の集団感染の発生について、情報共有をうける246名のコミュニティリーダーたち。

「今回のエボラ出血熱の集団感染の影響を受けている地域での緊急支援は、武力紛争や治安が悪いことにより、困難になることを危惧しています」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のジャンフランコ・ロティグリアーノは述べました。

コンゴ民主共和国における今回のエボラ出血熱の集団感染は、1976年に初めて感染が報告されて以来10度目で、今年5月半ばに始まった西部の赤道州での集団感染の終息宣言から僅か数日後に発生しています。現時点では、赤道州と北キブ州でのエボラの集団発生の関連性を示唆するものはありません。

コンゴ民主共和国政府は、緊急支援計画を発動し、ユニセフなどパートナー団体に支援を求めました。ユニセフ・コンゴ民主共和国事務所副代表とユニセフ・ゴマ現場事務所代表を含んだユニセフ・チームは8月2日に保健大臣、世界保健機関(WHO)などのパートナー団体と共に、現状を分析し緊急支援を調整するために集団感染の発生現場を視察しました。

コミュニティとの連携が重要

エボラ出血熱の感染予防の重要性をその方法を伝えるため、ユニセフの専門官が学校に赴き、正しい手洗いの方法を子どもたちに伝えている。ユニセフは、エボラの感染拡大が確認されている地域内の学校に、手洗い用の物資を提供している。

© UNICEF/UN0216198/Naftalin

エボラ出血熱の感染予防の重要性をその方法を伝えるため、ユニセフの専門官が学校に赴き、正しい手洗いの方法を子どもたちに伝えている。ユニセフは、エボラの感染拡大が確認されている地域内の学校に、手洗い用の物資を提供している。

「ユニセフの支援は、コミュニティに情報を提供し感染から予防するための啓発活動を中心に行います。感染の拡大を防ぐために、安全な水の使用、適切な衛生環境や衛生習慣を促進し、病気の影響を受ける子どもや家族への心理社会的なケアも提供します」とロティグリアーノは言いました。

ユニセフは、赤道州でのエボラ緊急支援を担った医療専門家2人、啓発活動専門家2人、水と衛生専門家1人の5人の職員で構成したユニセフ・チームを、今回の緊急支援のためにBeniに派遣しました。また、首都キンシャサの国事務所や、ゴマ、ブニアなどの現場事務所の職員の派遣も準備しています。

ユニセフは、影響を受けている地域での感染予防のために、人々の健康状態を測る体温計300本や浄水剤2,000キログラムを含む、保健、水と衛生、啓発活動分野の物資を、数日内に影響を受けている地域に向けて輸送します。

シェアする


トップページへ先頭に戻る