【2019年2月12日 ニューヨーク発】
女の子が児童婚を強いられたとき、彼女は直ちにそして生涯にわたり影響を受けます。学校教育を修了する可能性は減少し、家庭内で暴力を受ける可能性が高まります。若いうちに妊娠する可能性が高く、10代の女の子は20代の女性よりも、妊娠中および出産時の合併症で命を落とす可能性が高いのです。社会的な影響も大きく、世代間を超えた貧困の連鎖に陥るリスクも高まります。
© UNICEF/UN0203609/Nakibuuka |
世界的には児童婚の発生率は減少傾向にありますが、多くの場所で、この慣習を終わらせるための前進は遅すぎるままです。持続可能な開発目標(SDGs)のターゲットでもある、2030年までにこの慣習を終わらせるためには、この前進を大幅に加速させなければなりません。加速しなければ、2030年までに1億5,000万人以上の女の子が18歳の誕生日を迎える前に結婚することになります。
「多くの人にとってバレンタインデーは、ロマンス、花束、そして結婚のプロポーズの意味合いがあります」とユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「しかし、世界の何百万人もの女の子にとって、結婚は自らの選択ではなく、子ども時代と未来を奪う望まれないものです。解決策は簡単です。児童婚を禁止し、教育に投資し、若者、家族やコミュニティが前向きな変化を起こせるようにエンパワーすることです。そうすることでのみ、この悲惨な慣習を2030年までに終わらせ、リスクに晒されている1億5,000万人の女の子を守ることが出来るのです」
© UNICEF/UN0276245/Boro |
世界的・地域的児童婚の割合の推計は、100カ国以上の国を代表するデータを集めたユニセフのグローバル・データベースに集約された各国推計に基づきます。児童婚に関する国別データは、主にユニセフが協力する複数指標クラスター調査(MICS)ならびに米国国際開発庁(USAID)が協力する人口保健調査(DHS)などの世帯調査に基づきます。人口統計は、国連人口局(DESA Population Division)のデータに基づきます。
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