【2019年3月10日 アンマン(ヨルダン)/ サヌア(イエメン)発】
紛争下のイエメンにおいて、子どもたちの教育の機会を確保するために開始した活動について、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレは、以下の通り声明を発表しました。
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© UNICEF/UN0286376/Aldeen
授業中、先生に教えてもらう12歳のファティマさん。
ユニセフは、イエメンの子どもたちの教育・学習の機会を確保するために、過去2年間以上給料を支払われていない教員および学校職員13万6,000人以上を対象に、手当の支給を開始しました。
教員および学校職員が手当の支給を受けるためには、申請手続きをする必要があります。初回の支給手続きで、教育に携わる意志のある専門家9万7,000人以上が手当を受けました。
イエメンの教育分野は非常に困難な状況に陥っています。学齢期の子ども700万人の内、200万人以上が学校に通えていません。学校施設はひどく損傷し、学用品も不足しています。イエメンの学校の5校に1校は、損傷のために、または軍事拠点として、あるいは避難場所として利用されているために使用できない状況にあります。
定期的な給料を受けられず、また紛争と経済危機の影響を受ける教員も、学校に通勤することができず、また家族を養うために他の職を探さなければならない状況に置かれています。
© UNICEF/UN0286295/Alghabri
授業の内容をノートにとる12歳のラニアさん。
ユニセフは条件を満たす教員と学校職員に対して、彼らが教えることを続けられ、子どもたちが学ぶことを止めないで済むように、毎月50米ドルに相当する額を現地通貨で支払います。このプログラムは1万300校以上の教員と学校職員を対象とし、370万人の子どもが恩恵を受けます。
紛争時における学校は、子どもたちにとって聖地であり、彼らが必要とする日常を提供します。イエメンの子どもたちが、より良い未来を築き、平和が戻った後の国の復興に必要なスキルを身につけるためにも、教育は必要不可欠なのです。すべての子どもたちがインクルーシブで質の高い教育の機会を得られるべきなのです。
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