【2019年9月26日 東京発】
子どもに関わることを決める際に子どもの意見を聞くことは、今年11月、誕生から30年を迎える「子どもの権利条約」の基本的な考え方の一つです。
© 日本ユニセフ協会/2018 |
貧困や暴力、環境など地球上すべての国が直面する諸課題を2030年までに解決し、持続可能な国際社会の実現を目指す「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」(国連総会で2015年9月に採択)は、子どもや若者を“変化”のための重要な担い手と位置づけています。日本政府のSDGs実施指針に基づく「拡大版SDGsアクションプラン2019」でも、SDGs達成に向けた次世代の参画が、その柱の一つとして位置づけられています。
国際社会でこれまで、そしてこれからも重要な役割を果たすことが期待される日本の子どもたちが、SDGsを自分ごととして学び、その実施に主体的に関わっていけるよう、日本ユニセフ協会は外務省と協力して、副教材『私たちがつくる持続可能な世界~SDGsをナビにして~』を作成し、昨年より全国の中学3年生等に配布しています。その副教材を使って学んだ中学生たちとともに「持続可能な世界」達成への道のりを考える公開セッションを、下記のとおり開催いたします。
中学生たちは、SDGsのどの課題が重要ととらえ、自分たちはどう取組みたいと考えたのか、また、おとなに対してどのような要望や質問をもったのか-学習成果の発表の後、中学生たちは、国会議員や政府(省庁)、ビジネス界の方々と意見を交換します。政府の「SDGs実施指針」の改定も本年末に予定される中、本イベントを通じ、「持続可能な世界」の実現に向け、子どもたちの声に耳を傾けることの重要性を訴えます。
― 記 ―
子どもの権利条約採択30周年:中学生と考える「持続可能な世界」~SDGs達成に向けて~
日時: 2019年10月21日(月)14:00~15:30(13:30開場)
会場: 参議院議員会館講堂
主催: UNICEF東京事務所、日本ユニセフ協会
協力: 外務省
定員: 130名(事前申し込み制、入場無料)
一般参加: こちらよりお申し込みください。
プログラム:
14:00- 開会挨拶:ユニセフ議員連盟会長 野田 聖子 衆議院議員
14:05- 日本のSDGsの取り組み:外務省国際協力局 桑原 進 審議官
14:10- 子どもたちの発表(中学3年生25名程度およびビデオ紹介)
14:45- おとなとの意見交換
15:25- 閉会挨拶: 日本ユニセフ協会理事 大谷 美紀子
おとなとの意見交換 登壇者(順不同):
ユニセフ議員連盟 牧島 かれん 衆議院議員
外務省国際協力局 春田 博己 地球規模課題総括課課長補佐
株式会社NTTデータ 総務部 サステナビリティ担当 金田 晃一 シニア・スペシャリスト
(前 経団連社会貢献担当者懇談会座長)
日本ユニセフ協会理事 大谷 美紀子(国連子どもの権利委員会委員・弁護士)
* * *
■SDGs副教材『私たちがつくる持続可能な世界~SDGsをナビにして~』について
日本ユニセフ協会は、2016年12月に決定された政府の「SDGs実施指針」に盛り込まれた、学校におけるSDGs学習推進のための新たな教材づくりに、外務省とともに取り組みました。2017年から2018年にかけて学識経験者、教育関係者、子どもの権利の専門家等で構成する「持続可能な開発目標(SDGs)に関する副教材作成のための協力者会議」および中学校の社会科の先生方にご参加いただき「SDGsに関する副教材作成のための作業部会」を開催しました。
主に中学校3年生の社会科(公民的分野)において活用していただくことを想定し、子どもにわかりやすい視点で、SDGs達成に向けた世界と日本の課題を、ユニセフなどのデータを交えて簡潔に説明。政府、企業、国際機関や子どもたち自身によるSDGs達成への取り組みも紹介しています。子どもたち一人ひとりが、世界の課題を自分ごととしてとらえ、関心のあるテーマ、将来にわたり取り組みたい課題を見つけ、持続可能な世界の創り手として成長していくきっかけとなることを目指しています。昨年に続き本年も10月以降、全国すべての中学校に3年生の生徒数分が送付される予定です。
副教材ポータルサイトでは、副教材をダウンロードいただけるほか、子どもたちの調べ学習の参考となる情報や、関連資料、映像等を掲載しています。
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