【2020年6月15日 アンマン(ヨルダン)発】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、中東・北アフリカ地域における5歳未満児の死亡数が2020年末までにさらに5万1,000人増えるという研究結果を受け、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表のテッド・チャイバンはWHO(世界保健機関)と共同で以下の声明を発表しました。
* * *
© UNICEF/UNI313433/ |
COVID-19の流行により、中東・北アフリカ地域では医療システムがかつてないほどひっ迫しています。プライマリ・ヘルスケア・サービスは、複数の国で減少または中断されています。
地域の子どもたちの間でCOVID-19の症例は多くありませんが、パンデミックが子どもの健康に直接影響を及ぼしていることは明らかです。不可欠な保健と栄養サービスの混乱が長期化し、栄養不良の子どもが増加した場合、地域の5歳未満の子どもの死亡が2020年末までにさらに5万1,000人増加するおそれがあります。
これが現実となった場合、COVID-19の流行前の数値と比較して40パーセント近い増加となり、地域での子どもの生存における約20年間の成果が覆ってしまうでしょう。
さまざまな要因が重なり、この逆行に拍車をかけるでしょう。過度の医療ひっ迫によって、個人用防護具やその他の必要な物資が不足しており、第一線で働く医療従事者の多くは、COVID-19の対応が妨げられています。また、ロックダウン、移動制限や経済的障壁により、人々の医療へのアクセスがさらに妨げられるおそれがあります。多くの人が保健施設にいる間にウイルスに感染することを恐れています。子どもと母親は、予防接種、新生児感染症や小児疾患の治療、妊娠中や出産時のケア、消耗症の増加を防ぐためのサービスなどの予防的ケアを受けられない可能性があります。
しかし、私たちはこのシナリオを回避し、何万人もの子どもたちが家族や友人に囲まれて5歳の誕生日を迎えられるようにすることができます。
© UNICEF/UNI329197/Mostafa |
ユニセフとWHOは、以下の行動を求めるとともに、これらを実行するために地域の医療システムを支援します:
* * *
注記:
© UNICEF/UNI322636/Hasen |
シェアする