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日本ユニセフ協会
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8/1~7は『世界母乳育児週間』
母乳育児をともに支える カウンセリングへのアクセス促進を

【2020年7月31日  ニューヨーク/ジュネーブ発】

本年の母乳育児週間に際し、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアとWHO(世界保健機関)のテドロス・アダノム事務局長は以下の共同メッセージを発信しました。

* * *

8/1~7は『世界母乳育児週間』

サン・ホセ県の農村部にある自宅で、生後8カ月のクララちゃんに母乳を与える母親。(ウルグアイ、2019年7月撮影)

© UNICEF/UN0343154/Pazos

サン・ホセ県の農村部にある自宅で、生後8カ月のクララちゃんに母乳を与える母親。(ウルグアイ、2019年7月撮影)

世界母乳育児週間2020のテーマは、「より健康な地球のために母乳育児をサポートしよう」です。このテーマに沿って、ユニセフとWHOは、母乳育児支援の重要な要素である、熟練した母乳育児カウンセリングへのアクセスを守り、促進するよう各国政府に呼びかけています。

母乳育児によって、子どもは人生の最善のスタートを切ることができます。母乳育児は、子どもと母親の両方に健康、栄養、心理的な利益をもたらすとともに、持続可能な食料システムの一部をも形成しています。一方で、母乳育児は自然なプロセスではあるものの必ずしも簡単なことではありません。母乳育児を始めるためにも、続けるためにも、母親へのサポートが必要です。

熟練したカウンセリングサービスによって、母親とその家族は、赤ちゃんに最適な栄養を与えるために必要な情報、アドバイス、安心感を得られます。また、母乳育児カウンセリングは、母親それぞれの状況や選択を尊重しながら、彼女たちが自信をつける助けにもなります。カウンセリングは女性たちに、課題を克服し、最適な母乳育児を妨げる可能性のある授乳やケアの習慣(例えば、乳児や幼児に不必要な水分や食品、母乳の代用品を与えるなど)を防ぐための後押しをすることもできます。

熟練したカウンセリングへのアクセス促進を

カサンダ保健センターで助産師から正しい母乳の与え方を教わる母親。(ウガンダ、2020年7月1日撮影)

© UNICEF/UNI353032/Abdul

カサンダ保健センターで助産師から正しい母乳の与え方を教わる母親。(ウガンダ、2020年7月1日撮影)

母乳育児のための熟練したカウンセリングへのアクセスを改善することで、母乳育児の期間を延ばして完全母乳育児を促進することができ、赤ちゃん、家族、経済に利益をもたらします。分析によると、完全母乳育児の割合を増やすことで、毎年82万人の子どもたちの命を守ることができ、3,020億米ドルの利益を生み出すことができます。

このようなカウンセリングは、医療従事者、授乳カウンセラー、母親同士のピア・サポート等を含む様々なアクターによって提供され、たとえば保健施設やクリニック、家庭訪問や地域の支援プログラムなど様々な環境下で行うことができます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの間は、こうした重要なサービスへのアクセスが妨げられず、家族が必要とする母乳育児カウンセリングを継続的に受けられるようにするための革新的な解決策が求められています。

だからこそ、ユニセフとWHOは、共同で主導する世界母乳育児共同体(Global Breastfeeding Collective)が提唱する政策行動に沿って、各国政府に対し以下のことを呼びかけています:

  • すべての女性が熟練した母乳育児カウンセリングを利用できるようにするために投資する。そのためには、母乳育児プログラムのための資金調達を増やし、政策、プログラム、サービスのモニタリングと実施を改善する必要がある。
  • 母親と家族に熟練したカウンセリングを提供するために、助産師や看護師を含む保健・医療従事者に研修をする。
  • カウンセリングが、簡単にアクセスできる日常的な保健および栄養サービスの一部として利用できるようにする。
  • 市民社会や保健専門家の団体と協力し、適切なカウンセリングを提供するための強力なシステムを構築する。
  • ベビーフード市場の影響から保健・医療従事者を保護する。

ともに連携して母親をサポートすることで、すべての母親が熟練した母乳育児カウンセリングを利用でき、赤ちゃんが人生で可能な限り最善のスタートを切ることができるようになります。

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