【2021年1月21日 ニューヨーク発】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界中で9,400万人以上の感染が確認され、203万人以上が命を落としています(1月19日時点)。世界的流行によって、215以上の国や地域で感染が報告されている一方、世界には感染予防のための物資や設備がない人々が多くいます。
© UNICEF/UN0384578/Das |
現在、世界では、22億人が家庭で安全な水を利用できず、30億人は石けんや水が備わった基本的な手洗い場が自宅にない環境で暮らしています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が報告された昨年初頭から、ユニセフは安価で効果的な感染予防策として手洗いの重要性を強調し、この最も基本的な公衆衛生策が世界中で実現できるよう、支援を強化してきました。
子どもたちや家族、保護者が適切な手洗い設備を利用できるように、石けんやバケツなどの衛生用品を提供したり、学校やコミュニティに手洗い場をつくったりしています。こうしたハード面の支援だけでなく、人々の行動変容のため、地域の保健員や普及員と協力してコミュニティでの手洗いを促進したり、学校や教師と協力して子どもたちに手洗いの重要性を教えるなど、各国での手洗いキャンペーンを支援しています。
©日本ユニセフ協会/2021 |
昨年1月、ユニセフは新型コロナウイルス感染症への対応を開始し、感染予防に不可欠な医療・衛生物資や技術・財政支援を、世界153の国と地域に提供してきました。
これまでに、石けんを含む衛生用品7,370万人分、医療用マスク(N95マスク含む)2億枚以上、酸素濃縮器1万6,000台以上などの物資を提供しています。
また物資だけでなく、医療従事者330万人に感染予防管理に関する訓練を提供するなど、命を守るために必要な支援を届けています。
この世界的危機の中、新型コロナウイルス感染症ワクチンの調達・供給・輸送は、前例のない規模でのワクチン調達・供給になることが予想されており、世界最大のワクチン調達者であるユニセフは、「COVAXファシリティ」を代表してその主導的な役割を担います。
2020年12月時点の目標として、2021年末までに20億回分の新型コロナウイルス感染症ワクチンを、「COVAXファシリティ」に参加するすべての国(現在189カ国)の人々に公平に届けることを目指しています。
そのためユニセフは、ワクチン接種に欠かせない注射器の確保と備蓄、都市部だけでなく地方にも迅速にワクチンを届けるために必要な「コールドチェーン」の確保などの準備をすすめています。
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