【2021年3月11日 ニューヨーク発】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが宣言されてから1年。ユニセフ(国連児童基金)は、入手可能な最新のデータを通じて、世界の子どもたちにもたらされた非常に厳しい新たな日常を明らかにしています。
© UNICEF/UN0399560/Filippov |
「パンデミックから1年が経過した今、子どもに関するすべての主要な指標における成果は事実上後退しています」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「飢餓状態にあり、孤立し、虐待を受け、不安を抱え、貧困の中で生活し、結婚を強いられている子どもの数が増えています。それと同時に、彼らの教育、社会への適応、保健、栄養、保護などの不可欠なサービスへのアクセスは減少しています。子どもたちが、今後何年にもわたりパンデミックの傷を負うという兆候は、明らかです」
【COVID-19パンデミックの子どもへの影響】
© UNICEF/UNI328534/Volpe |
世界では、1億6,800万人以上の学齢期の子どもが約1年間、休校により学校に通えずにいる。学校が完全休校や部分休校になっている国々の3分の2は、ラテンアメリカとカリブ海諸国。
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世界では約30億人が、石けんと水を使った基本的な手洗い設備が家庭にない。後発開発途上国では、人々の4分の3、学校の3分の2以上、医療施設の4分の1がCOVID-19の感染を減らすために必要な基本的な衛生設備を欠いている。平均で毎日700人の5歳未満の子どもが、水や衛生設備の不足によって引き起こされる病気で命を落としている。
「子どもたちは復興の中心にいなければなりません。これは、再開計画の中で学校を優先させることを意味します。また、現金給付などの社会的保護を人々に提供することを意味します。そして、最も弱い立場に置かれた子どもたちに重要なサービスを提供することを意味します。そうして初めて、失われた世代を生まないようにすることができるのです」(フォア)
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