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日本ユニセフ協会
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ハイチ地震
子ども54万人含む約120万人が被災 衛生、医療等の緊急支援

【2021年8月17日  ポルトープランス(ハイチ)/パナマシティ発】

ユニセフ(国連児童基金)の推計によると、土曜日にハイチを襲った強い地震により、54万人の子どもたちを含む約120万人が被災しています。

地震の被害を受けた地域を強風・大雨が襲う

崩壊した建物の側に立つ10歳のアンドレくん。(2021年8月16日撮影)

© UNICEF/UN0503463/Rouzier

崩壊した建物の側に立つ10歳のアンドレくん。(2021年8月16日撮影)

最も被害の大きかった南(South)県、ニップ(Nippes)県、グランダンス(Grand’Anse)県は、現在、熱帯性低気圧「グレース」によって水浸しになっており、水、避難所、その他の必要不可欠なサービスの利用がさらに妨げられています。洪水や土砂崩れは、厳しい状態にある家族の状況を悪化させ、人道支援をより困難なものにさせる可能性があります。

現在、捜索・救助活動が行われていますが、公式発表によると、死亡者数は1,400人以上、負傷者数は7,000人以上*となっています。8万4,000棟以上の家屋ならびに病院、学校、橋などの公共インフラが損傷・損壊しました。 *8月17日時点の情報です

現在レカイ(Les Cayes)に滞在しているユニセフ・ハイチ事務所代表のブルーノ・マースは「昨夜は、すでに地震の影響を受けた同じ地域を強風と大雨が襲うのを目の当たりにしました」と述べています。「地震ですべてを失った数え切れないほどのハイチの人々が、洪水のために文字通り足が水に浸かった状態で生活しています」

© UNICEF/UN0502981/Rouzier

レカイの病院で骨折した腕の手術を待つ6歳のペティオッテくん。(2021年8月15日撮影)

「現在、約50万人のハイチの子どもたちが、避難所、安全な水、保健・医療、栄養などへのアクセスが制限されているか、まったくない状態にあります」(マース)

暴力犯罪や治安の悪化が人道支援を困難にしており、ポルトープランスから南部への主要道路はギャングに支配されています。それでも、ユニセフは地震発生から数時間以内に被災地に医療品を届けることができました。ユニセフのトラックは、手袋、鎮痛剤、抗生物質、注射器など、3カ月間で3万人の被災者を治療するのに十分な物資が入った6つの医療キットを、レカイにある3カ所の病院に届けました。

衛生、医療等の緊急支援

支援物資を運ぶユニセフのパートナー団体とボランティアの人たち。(2021年8月16日撮影)

© UNICEF/UN0503447/Rouzier

支援物資を運ぶユニセフのパートナー団体とボランティアの人たち。(2021年8月16日撮影)

ユニセフとパートナーは、緊急避難場所、トイレ、シャワー等のための防水シート、安全な水を供給するための貯水タンク、浄水タブレット、石けん、生理用品、ジェリ-缶などが入った衛生キットを配布しています。また、ある病院の中庭には、建物の倒壊を恐れた患者を避難させるためにテントを設置しました。

ユニセフはさらに、教育キットやレクリエーションキットなどの追加物資を迅速に届け、家族が離れ離れになることを防ぎ、子どもたちの保護と心理社会的支援を確保するために、コミュニティを中心にした活動を計画しています。

ユニセフは、政府やパートナーと一丸となり、子どもたちの支援ニーズを測る緊急評価を進めています。今後8週間にわたって、5歳未満の子ども16万7,000人を含む少なくとも38万5,000人の最も緊急な支援ニーズに対応するため、ユニセフは1,500万米ドルが必要であると見積もっています。この最初の必要資金は、明らかになる子どもたちや家族への影響に応じて、今後数週間で見直し、調整される予定です。

 

 

 ■ ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い

地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。ハイチの地震で被災した子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるために、ご協力をお願い申し上げます。

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