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日本ユニセフ協会

プレスリリース

COP26
気候変動への適応力と回復力を強化 子どものCOP26への参加を支援

2021年11月1日グラスゴー(イギリス)

ユニセフ(国連児童基金)は、気候危機が子どもと子どもの権利の危機として認識され、最も厳しい状況にある人々の気候危機リスクを減少させるアプローチを促進するため、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に参加します。また、気候関連の意思決定に子どもと若者が関与できるようにする取り組みの一環として、彼らのCOP26への参加を支援します。

気候変動への適応力と回復力を強化

ストックホルムで、気候変動に対する行動を促す抗議活動に参加するニッキーさん(左)とミッチーさん(右)。(2021年10月22日撮影)

© UNICEF/UN0543496/Åslund
ストックホルムで、気候変動に対する行動を促す抗議活動に参加するニッキーさん(左)とミッチーさん(右)。(2021年10月22日撮影)

ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは「COP26は、子どもたちのためのCOPでなければなりません。気候変動は子どもたちが直面している最大の脅威の一つであり、10億人の子どもたちが極めて高いリスクにさらされています。見通しは悲惨ではありますが、COP26は世界中の指導者たちにとって、私たちが歩んでいる恐ろしい道を方向転換するための重要な機会であり、それは、一刻を争います。子どもたちを支えるサービスのレジリエンス(回復力)を強化し、CO2排出量をより早く、より大幅に削減する必要があります。何十億人もの子どもたちの未来がかかっているのです」と述べました。

気候危機は子どもの権利の危機

  • 気候変動は、子どもや若者の健康、栄養、教育、発達、生存、そして将来の可能性に対して大きな脅威となっています。おとなに比べて、子どもたちは体の単位重量あたりに必要な食料や水が多く、異常気象を生き抜くことがより難しく、有害化学物質や気温の変化、病気などの影響を受けやすいのです。
  • 重要なことは、現在および将来の子どもたちが、経済発展と環境破壊を結びつける現在の成長モデルがもはや機能しなくなるであろう不確かな未来を、切り開いていかなければならないということです。

約10億人の子どもが厳しい状況に

洪水で腰まで水位が上がった道を、下級生の女の子を抱きながら歩く上級生の女の子。(南スーダン、2021年9月撮影)

© UNICEF/UN0540659/Chol
洪水で腰まで水位が上がった道を、下級生の女の子を抱きながら歩く上級生の女の子。(南スーダン、2021年9月撮影)

地球温暖化の責任が最も少ない地域に住む子どもたちが、気候変動の影響を最も大きく受けることになります。子どもたちが直面するリスクを軽減するためには、子どもたちを支える社会サービスのレジリエンスを高めることが重要です。子どもたちと気候に関する重要な事実は、下記の通りです。

  • 8月に発表されたユニセフの報告書「子どもの気候危機リスク指数の紹介(CCRI)」によると、地球上のほぼすべての子どもが、熱波、サイクロン、大気汚染、洪水、水不足などの気候・環境危機のうち、少なくとも1つに直面していることが分かりました。
  • 世界中の子どもたちの約半数にあたる10億人近くの子どもたちが、上記報告書で「極めてリスクが高い」と分類された33カ国のいずれかで暮らしています。こうした子どもたちは、複数の気候・環境ショックにさらされ、水や衛生設備、保健・医療、教育などの必要不可欠なサービスが不十分であるため、非常に厳しい状況に置かれています。
  • 全体の3分の1以上にあたる8億5,000万人の子どもたちが、少なくとも4つの気候・環境ショックが重なる地域に住んでおり、3億3,000万人の子どもたちが、非常に大きな5つの気候ショックの影響を受ける地域に住んでいるとされています。
  • 気候変動の責任が最も少ない国に住む子どもたちが、最も大きな影響を受けています。極めてリスクが高い33カ国のCO2合計排出量は9%です。最もリスクが高い10カ国の合計排出量は、世界の排出量の0.5%に過ぎません。

子どもたちを支える主要なサービスのレジリエンスを高めることは、彼らが直面しているリスクを軽減するための最良の投資になり得ます。具体的な数値は下記の通りです。

各国政府に求める若者の声を支援

干ばつの被害を受け枯れてしまったトウモロコシ畑で、子どもを背負って立つ母親。(マダガスカル、2021年1月撮影)

© UNICEF/UN0406829/Andrianantenaina
干ばつの被害を受け枯れてしまったトウモロコシ畑で、子どもを背負って立つ母親。(マダガスカル、2021年1月撮影)

COP26における行動は急務です。ユニセフは各国政府に向けて、以下の行動を呼びかけています。

気候変動に対する適応力とレジリエンスへの投資を増やす

  • ユニセフは、先進国に対し、2009年に約束した年間1,000億ドルの気候変動対策資金では、気候変動による多大な影響に対応するには不十分であるという事実を考慮し、それを上回る資金提供を求めています。特に、気候変動に対する適応力とレジリエンスを構築するための資金をより増やすよう求めています。
  • 緩和策を講じても、気候変動による影響をなくすには数十年かかると言われており、今を生きる子どもたちにとっては手遅れとなるでしょう。今後30年間に生まれてくる42億人の子どもたちのために、社会サービスの適応力やレジリエンスへの多額の投資をしなければ、彼らの生存と健康に対するリスクはますます高まる恐れがあります。
  • 水、衛生システム、保健、教育などの必要不可欠なサービスの適応力を高めます。

温室効果ガスの排出を削減する

すべての気候変動に関する交渉と意思決定に若者の参加を得る

 

困難な状況にある子どもたちが、生まれ持った権利を守られ、平和に健やかに成長できることを目指して活動するユニセフ。

その活動は皆さまのご支援によって支えられています。

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※最も支援が必要な子どもたちを支え、ユニセフの様々な活動に役立てられています。

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