2022年5月18日ジャカルタ(インドネシア)発
18日、 水と衛生の優先度を世界的に高めるため、 ユニセフ(国連児童基金)と国連が主催する「すべての人に衛生と水を」グローバル・パートナーシップ(SWA)の協力のもと、 インドネシア政府が主催した閣僚会合には、 57カ国から350人以上が出席しました。 出席者には、 水、 衛生、 保健、 環境、 経済を担当する各国の大臣50人が含まれ、 数十年間成果を上げてきた持続可能な開発を脅かしている、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック、 気候危機、 苦境にある世界経済について、 議論を行いました。
優先課題として投資を
会合を開催したユニセフ等は、 水と石けんへのアクセスは年間450億米ドルを生み出し、 COVID-19のような感染症の拡大を、 最大20%抑えることができるとしています。 2001年から2018年にかけての自然災害の約74%が水に関連しており、 緊急の対策が求められています。 世界人口の40%は、 気候変動の影響に対して極めて脆弱な状態にあります。 さらに、 排せつ物が安全に管理されたトイレに誰もがアクセスできるようになれば、 生産性は向上し、 保健・医療コストが減り、 年間860億米ドルを生み出すと言われています。
ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、 「水と衛生はすべての持続可能な開発の基礎であり、 子どもたちが生存し、 成長するための鍵となるものです。 安全でない水や不十分な衛生環境に起因する病気によって、 毎年30万人もの子どもが亡くなっており、 私たちは、 さらに行動をしていかなければなりません」と述べました。
同会合では、 政治指導者らが水と衛生に優先して投資を行うために必要なエビデンスと、 様々な成功事例が共有されます。 水と衛生分野への投資は、 結果として、 持続可能な開発目標をサポートすることにつながります。 また、 水と衛生における人権について、 各国内の省庁間協力や、 国際的な学びと協力のあり方を変えていくことも、 目的としています。