2022年6月20日ダッカ(バングラデシュ)発
バングラデシュ北東部で鉄砲水が発生し、影響を受けた160万人の子どもを含む400万人が緊急支援を必要としています。ユニセフ(国連児童基金)は現地で子どもたちを保護し、水や保健物資など緊急支援を届けています。
水に起因する病気の予防を最優先に
ユニセフ・バングラデシュ事務所代表のシェルドン・イェットは、「子どもたちは今、安全な飲み水を必要としています。死の危険性がある水に起因する病気の予防は、重大な懸念事項の一つです」と述べました。
ユニセフはすでに、きれいな水を1週間供給できる浄水タブレット8万世帯分40万錠を発送しました。また、バングラデシュ政府による緊急対応をさらに支援するため、浄水タブレットを数百万錠、ジェリー缶と呼ばれる水容器を1万個以上、女性や女の子用の衛生キットを数千セット提供する予定です。地域の保健施設に提供する緊急医薬品も調達しています。
シレットでは、保健施設の90%が浸水し、水に起因する病気の患者数は増加の一途をたどっています。子どもたちは、バングラデシュではすでに子どもの主な死因の一つである溺死の危険にもさらされています。
避難所は過密状態に
3万6,000人以上の子どもが、家族と共に過密な避難所に避難しています。学校は閉鎖され、試験も中止されました。子どもたちの教育はすでに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって1年半にも及ぶ学校閉鎖の影響を受けているにもかかわらず、洪水によってさらに妨げられています。
悲しいことに、少なくとも8人の子どもが命を落としました。
「命を落とした子どもたちのご冥福をお祈りします。この絶望的な状況において、最も弱い立場にいるのは子どもたちです。ユニセフは政府当局やパートナーと共に、子どもたちの緊急ニーズに応えるため、24時間体制で活動しています」(イェット)
ユニセフは、子どもや家族に命を守る物資やサービスを提供するため、250万米ドルの資金支援を緊急に求めています。