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日本ユニセフ協会

プレスリリース

世界中に安全な飲料水を
未だ世界人口の4分の1はアクセスできず ユニセフなど共同監査報告書 発表

2022年10月24日ジュネーブ/ニューヨーク/ワシントン

ユニセフ(国連児童基金)、世界保健機関(WHO)、および世界銀行は、本日発表した共同報告書の中で、世界が安全な飲料水への普遍的アクセスを達成し、気候変動の影響を緩和するためには、各国政府は資金を増やすだけでなく、サービスの提供を計画、調整、規制する能力を強化し、安全な飲料水システムの構築に戦略的に投資しなければならないと、述べています。

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報告書『世界の飲料水の現状(The State of the World’s Drinking Water)』では、この20年間で20億人以上が安全な飲料水を利用できるようになったことを報告しています。 これは喜ばしい進展ではありますが、現状は、未だに世界人口の4分の1の人々は安全な飲料水にアクセスできないという、もろく不公平なものです。

気候変動により、干ばつや洪水の頻度が高まり、被害規模も大きくなり、水は不足し、供給は止まり、地域社会は荒廃しています。一方、急速な都市化により、非正規のコミュニティやスラムで暮らす何百万人もの人々に水を供給するための都市の能力への負担が増大しています。

世界中に安全な飲料水を

ヒマーチャル・プラデーシュ州の自宅の水道から水を飲む7歳のナブニトくん。(インド、2022年10月7日撮影)

© UNICEF/UN0720824/Panjwani
ヒマーチャル・プラデーシュ州の自宅の水道から水を飲む7歳のナブニトくん。(インド、2022年10月7日撮影)

本報告書は、水、保健、開発の関連性について包括的に検討し、政府やパートナー機関に向けた実行可能な提言と共に、2030年までにすべての人に安全に管理された飲料水を届けるという「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標達成に各国がどのように貢献しているかの事例を交えて説明しています。

2030年までに安全な飲料水への普遍的なアクセスを提供するために、政府とパートナー機関は飲料水に対する政治的コミットメントを著しく高め、投資を4倍にする必要があります。 本報告書は、限られた予算でも、インフラ、ガバナンス、資金供給、能力開発、データと情報、およびイノベーションを持続可能な形で改善するための包括的な提言を示しています。

健康に成長するために

ソマリ州で、ユニセフが支援した水道からきれいな水を汲む女の子。(エチオピア、2022年8月撮影)

© UNICEF/UN0694021/Bizuwerk
ソマリ州で、ユニセフが支援した水道からきれいな水を汲む女の子。(エチオピア、2022年8月撮影)

報告書の包括的な提言は以下の通りです。

  • 格差の是正、調整の促進、法制とサービス品質基準に裏付けられた規制環境の確立、および実効性の確保により、既存の機関を強化する。
  • 水事業者は効率性と実行性を向上させ、政府は安定的で透明性の高い行政・規制・政策環境を提供し、あらゆる資金源からの資金を飛躍的に増加させること。
  • イノベーションと協働に基づく様々な能力開発の取り組みを通じて、有能で意欲的な労働力を育成し、水部門における能力を高める。
  • 飲料水事業での不平等をより一層理解し、エビデンスに基づく意思決定を行うために、関連するデータと情報を確実に利用できるようにする。
  • 厳格なモニタリングと評価を伴う、政府の支援政策と規制を通じて、革新と試行を奨励する。

「命を落とす主因である汚れた水を飲むのか、あるいは、学校を休んで遠くまで危険を冒して水を汲みに行くのか、子どもたちがそんな選択を迫られてはなりません」と、ユニセフの水・衛生および気候・環境・エネルギー・災害リスク軽減(CEED)担当暫定ディレクターのエイダン・クローニンは、述べています。「アクセス可能で安心で安全な飲料水は、子どもたちが健康で、教育を受け、成長することにおいて、必須なのです」

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