2023年10月8日カブール発
10月7日の午前11時ごろ、マグニチュード6.3の地震と数回にわたる強い余震が、アフガニスタン西部のヘラート、バドギス、ファラの3県を襲いました。最も甚大な被害を受けた地域には、ヘラート市からわずか40キロの場所も含まれています。被害の全容はまだ不明ですが、初期の推計では、女性や子どもを含む数百人が死傷しています。
命を守る人道支援を開始
ユニセフ(国連児童基金)・アフガニスタン事務所によると、約1,700世帯が被災した可能性があります。事務所代表のフラン・エクイザは、「愛する家族を失ったご家族に、心から哀悼の意を表します。ユニセフはパートナーと共に、被災された方々に迅速な支援を届けるために全力を尽くし、アフガニスタンの人々と連帯してこの困難に立ち向かいます」と述べています。
ユニセフのチームは、状況を詳しく把握するため、現地で追加の被害評価を実施しています。負傷者は、最寄りの保健医療施設で、ユニセフとパートナーから提供された緊急医薬品を用いて治療を受けています。ユニセフはまた、過度な負担がかかっている診療所のために災害時用テントも提供しています。そして、衛生キット1万個、家族用キット5,000個、防寒着1,500セットのほか、毛布や1,000枚の防水シート、基本的な家庭用品を輸送しており、これらは他の国連機関やパートナーによる支援を補完します。
また、ユニセフ・アフガニスタン事務所のダニエル・ティム広報チーフは、「今必要とされているものは、避難場所や食料、医薬品などです。地震による直接的な被害のほかに、災害発生後にリスクの高まる水を媒介する感染症が懸念されています。たとえば下痢は、特に幼い子どもを死に至らせるものです。だからこそ、安全な水が求められており、ユニセフは、感染症のまん延を防ぐため、トラックでの水輸送や、浄水剤の配布、緊急用トイレの設置などを通じて、最も弱い立場にある子どもたちや女性たちを支援しています」と述べています。
ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い
地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。アフガニスタンで発生した地震の影響を受けた子どもを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。