2024年2月23日東京発
ユニセフ(国連児童基金)が公式動画チャンネルで紹介してきた16歳のウクライナの少女、オレクサンドラさん。激しい衝突の場となったザポリージャに暮らしていた彼女は、自身の体験を動画に記録し、発信を続けています。
このたびオレクサンドラさんが、NHKの子ども向けSDGs番組『あおきいろ』内の、さまざまな困難と向き合い前向きに生きる子どもたちをアニメーションで紹介するコーナー「いろとりどりさん」にて取り上げられます。アニメーションはウクライナ全土に戦禍が拡大し2年が経つ節目となる2月24日、『あおきいろ』の公式ホームページで公開されます。
戦禍を記録し発信し続けたオレクサンドラさんの動画シリーズ
ユニセフ公式YouTubeチャンネルより/全4回/実写
【Part.1】 国内に留まる16歳の女の子が記録した7日間 |
【Part.2】 戦禍を記録した女の子、その後の生活と平和への願い |
【Part.3】 戦禍を記録した女の子、奪われ続ける子ども時代 |
【Part.4】 子どもたちの思い出が奪われた365日 |
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入手可能な最新データに基づくユニセフの推定では、ウクライナの最前線地域にいる子どもたちは、空襲警報が上空に鳴り響く中、この2年間でおよそ3,000時間から5,000時間、すなわち4カ月から7カ月に相当する時間を地下室や地下鉄の駅構内で過ごすことを余儀なくされています。学校教育や日常生活が長期にわたって中断され、深い喪失感、恐怖感、不安感に襲われている子どもたちが少なくありません。こうした感情は、孤立感と相まって、幸福を感じ、学び、日常生活に戻ることを困難にします。
死や負傷、さらなる喪失への絶え間ない恐怖は、継続的な攻撃によって、さらに深刻化します。地雷や爆発性の戦争残存物が国土の30%を覆っていることが推定されており、仮に今日爆撃が止んだとしても、子どもたちが歩く地面が、子どもたちの命を奪う可能性が残ります。ウクライナの国内外で、多くの子どもたちは、2年もの間、友だちと遊ぶ時間、愛する人と過ごす時間を奪われ、教育と幸福を奪われ、精神状態にも大きな打撃を受けています。
オレクサンドラさんの訴えは、ウクライナ国内外の子どもたちの訴えです。ウクライナの子どもたちが立ち直るためには、この戦争を終わらせることはもちろん、持続的な支援が必要です。ウクライナの子どもたちが「子ども時代」を取り戻すために必要な支援を受け続けられるようにすることは、国際社会の連帯責任だと、ユニセフは訴えています。
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NHK(『あおきいろ』)と日本ユニセフ協会のコラボレーションについて
『あおきいろ』とユニセフは、2022年11月、「世界子どもの日プロジェクト」と題して世界と日本の子どもたちの未来を応援するコンテンツを共同で発信。2023年6月からは、ユニセフがロゴの一部として掲げる「for every child(すべての子どものために)」を用いた、SDGs教育を目的とするNHK・ユニセフ・セサミワークショップの共同キャンペーン「みんなのfor every child」を展開しています。
「いろとりどりさん」では、これまで、家族のために一日かけて水を汲みに行くエチオピアの少女や、内戦で片足を失いながら前向きに生きるシリアの少女、大洪水ですべてを失ったパキスタンの少年のストーリーが紹介されました。