2024年5月28日ポートモレスビー(パプアニューギニア)発
パプアニューギニア・エンガ州で現地時間24日未明に発生した大規模な地すべりは、数百名が犠牲となり、数千人が家を失う大惨事となっています。
ユニセフ、緊急支援を拡大
道路や通信、水道などの重要な社会インフラも破壊され、被災地へのアクセスが制限されるなど、極めて厳しい状況のもと、パプアニューギニアの国防軍の主導で行われている行方不明者の捜索や被災者支援に参加するユニセフ(国連児童基金)も、支援体制を強化しています。
ユニセフ・パプアニューギニア事務所のアンジェラ・カーニー代表は、「ユニセフは、パプアニューギニア当局や地元のコミュニティと緊密に協力し、この恐ろしい災害で被災した方々が必要とする支援を提供しています。被災者の40%以上が16歳未満の子どもたちです。子どもたちの多くが、家族や家、生活そのものを失ったことで、心に深い傷を負っています」と述べています。
初動対応としてユニセフは、衛生的な環境を保つことが難しい被災地で、バケツや飲料水用ポリタンク、石けん、再利用可能な生理用ナプキンなどを含む衛生キットを既に配布。このほかにも、避難所においてさまざまな支援物資を提供しています。さらに、こうした支援と並行して、現地の政府機関などと連携して展開する災害時迅速評価活動において、「水と衛生」「教育」「子どもの保護」「保健」「栄養」の分野での評価に参加。特に子どもたちの中・長期的支援ニーズを把握する取り組みも支援しています。