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「子どものためのODA予算の増額を!」
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1971年から、国連開発計画(UNDP)でイエメン、ネパール、タイ、そしてニューヨークの本部、また、国連事務局などで要職を歴任したのち、2004年3月からユニセフの事務次長を務めてきた丹羽敏之氏。定年に伴う退官を前に、5月12日(土)、ユニセフ職員としての最後の仕事として日本を訪問。日本政府首脳らと積極的に会談し、世界の子どもたちのためのODA予算の増額をはじめとする日本からの一層の支援を訴えています。
16日(水)には、丹羽氏の母校でもある早稲田大学(東京都新宿区)で開催された、同学創立125周年記念シンポジウム『国際公務員として国際社会に貢献する』に参加。「国連、日本、そして早稲田大学」というテーマで基調講演を行いました(講演要旨はこちら)。
同日夕方に開催された「お別れの会」には、黒柳徹子親善大使をはじめ、ユニセフ議員連盟のメンバーや日本政府、在京の国連機関やNGO関係者が駆けつけ、長年に渡る丹羽氏の国際協力、そして世界の子どもたちの状況の改善への功績を称えるとともに、その労を労い、「日本からも、世界の子どもたちに、より一層の支援を!」との、国連職員として、そしてユニセフ職員としての丹羽氏の最後のアピールに賛同の声を寄せました。
広島県福山市出身の丹羽事務次長は、ユニセフ職員としての仕事の総仕上げに、18日(金)、日本ユニセフ協会広島県支部が主催する講演会に参加。「国連だからできること、広島だからできること〜ユニセフの現場から地球市民として・・・」と題した講演を行います(参加無料 定員50名・詳細はこちら)。
人道援助や開発援助など国連は大きな役割を担ってきました。しかし、国際化が急速に進む今日では、国連だけではなく、全体として取り組んでいくことが不可欠。そのためには、政府、国際機関、民間、そしてNGO・NPOとのより強固なパートナーシップが必要です。 日本政府が国際協力に力を入れていることもあり、国連内における日本人が果たす役割は拡大してきています。国連機関で働く日本人は過去10年間で、およそ50%増加しました。しかし、全体で見ると日本人の割合は全体の2%強に過ぎません。今後、日本はより多くの能力のある人々を国際貢献の場に輩出していかなければなりません。 国際公務員として活躍するために必要なのは、修士以上の学位、英語を中心とした語学力、論理的に意見を表現する文章力、自分の長所・短所を理解する自己評価能力があげられます。また、友人や同僚、上司とのネットワークを大切にすることや、自分の理想とするロール・モデルを見つけるなど、自身の資質を高める努力も重要です。 政府や学校レベルでも、人材の育成に努めなければなりません。政府や民間から能力のある人が国連へ出向する際など、国際的に活躍する機会を拡大する必要があります。学校においては、開発など諸分野において第一線で活躍している専門家を呼び、授業に反映させると良いでしょう。 国連など国際機関の活躍により、天然痘が撲滅し、ポリオが激減するなど世界は大きく改善してきました。しかし、依然として世界は貧困などの大きな問題を抱えています。環境問題も深刻です。より多くの人々が「より良い世界にしよう」という正義感を胸に、将来国際的に貢献されることを祈ってやみません。 |
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