メニューをスキップ 財団法人日本ユニセフ協会
HOME > 協会からのお知らせ2007年
よくあるお問い合わせ

ユニセフ協会からのお知らせ

ジンバブエ エイズ問題を克服するためのコミュニティの取り組み

【2007年11月6日 ジンバブエ・ムタレ発】

© 日本ユニセフ協会
体育の先生をしているカビー・シナマサさん(23歳)は、ジンバブエの「スポーツを通じたHIV/エイズ撲滅キャンペーン」にボランティアとして参加しています。ジンバブエでは、HIV感染率が低下し始めました。

体育の先生をしているカビー・シナマサさん(23歳)は、この日も、学校で元気な生徒たちを相手に一日を過ごしました。しかし、そんなシナマサさんに、休んでいる暇はありません。学校での仕事を終えたシナマサさんは、もっと大きな課題に取り組まなくてはなりません。シナマサさんは、ユニセフが支援する「スポーツを通じたHIV/エイズ撲滅キャンペーン」に、ボランティアとして参加しています。 「私たちは、このキャンペーンを通じて、日ごろから健康な身体と自信を養い、更にHIV/エイズについての正しい知識を普及しているのです。」とシナマサさんは話します。ジンバブエ全土で、シナマサさんが行っているような活動が広がっています。 経済が低迷し、失業率と孤児が増加しているジンバブエの厳しい現状に直面しているにも関わらず、この国の若者たちは、コミュニティの中でスポーツプログラムや仲間同士の活動の中で、HIV/エイズ予防の知識をはじめ、生きてゆくために、そして健康な肉体と精神をつくるために必要な知識や技術を身につけています。

© 日本ユニセフ協会
マルシェルさん(左・15歳)は、エイズによって孤児となった子どもやHIVに感染する確率が高い年齢の子どもや若者たちをサポートする青少年プログラムで活動するボランティアです。

エイズ問題への様々な取り組み

ユニセフは、様々な支援国やジンバブエ政府の各省庁と協力して、様々な支援プログラムやキャンペーンを実施しています。教員へのHIV/エイズ教育や、農村の学校での女の子の地位向上運動なども、その好例です。「スポーツを通じたエイズ撲滅キャンペーン」は、ノルウェーのユニセフ協会やノルウェーオリンピック委員会を通じたノルウェー国民からの支援を受け、ユニセフが、ジンバブエスポーツ・リエクリエーション委員会と協力して実施しているプログラムです。エイズ問題へのもう一つの取り組み、“Young People We Care”は、子どもや若者が、既にHIV/エイズの被害に遭ったり、被害に遭うリスクの高い同世代の子どもや若者たちの「相談役」として活動する革新的なプロジェクトです。

見え始めた「光」

今週発表された調査報告書によると、ジンバブエのHIV感染率は近年減少し続けており、世界的にも、飛躍的な成果をあげていることがわかりました。

「ジンバブエの国民、そして、これまでHIV感染予防に辛抱強く取り組んできた国内外の人々にとって、大変素晴らしいニュースです。しかしながら、今まで以上にHIV感染予防と治療のプログラムを急速に拡大していかなければならないことも、忘れてはなりません。」ユニセフ・ジンバブエ事務所のフェスト・カビシェ代表は語ります。

必要としている全ての人に、必要なサービスを

様々な理由によって、多くのジンバブエの人々は、必要な治療や教育を受けていません。国際社会からのさらなる支援がなければ、必要としている人々全てがHIV/エイズ治療を受けるという目標は達成できません。母子感染予防のサービスは拡大しました。しかし、ジンバブエの国中の女性が、このサービスを利用できるようにするためには、もっと多くの支援が必要です。

ユニセフのHIV/エイズ問題担当官ニコレット・モーディは、次のように話します。「ジンバブエの人々は、HIV/エイズ問題の教育を受け、HIV/エイズを撲滅する決心を示しています。しかし、現状に満足してはいけません。若者の積極的な活動を今以上に応援し、ここ最近の成功を持続できるよう、必要な資金や人材を提供しなければなりません。」

トップページへ先頭に戻る