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ユニセフ協会からのお知らせ

「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」のための準備会合開催!

【2008年8月20日 タイ・バンコク発】

第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」

2008年11月にブラジルのリオデジャネイロにて「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」が開催されます。この世界会議の準備会合として、18日から2日間、東アジア・太平洋諸国地域準備会合が、タイのバンコクで行われました。

東アジア・太平洋諸国の子どもの商業的性的搾取の問題については、近年いくらかの前進があったものの、まだまだやらなければならないことが山積しています。

何百人もの専門家、政府関係者、若い活動家が集まり、タイのバンコクで開かれたこの会議に出席。子どもの性的搾取という惨劇をどのように終わらせるかについて、提言を発表し19日、閉会しました。

「前進は見られています。しかしながら、東アジア・太平洋諸国地域は、子どもの性的搾取が多発している地域です」と、ユニセフ東アジア・太平洋地域事務所のアヌパマ・ラオ・シン代表はこの会議の終わりの挨拶で述べました。「この地域の政府は、性的搾取の根絶・防止策を、さらに一段進めて、厳しい対策を打ち出す必要があります。」

写真:子どもの虐待についての劇の様子
©UNICEF/Lely Djuhari
会合で披露された子どもの虐待についての劇の様子

「全ての国が、様々な形でこの問題の影響を受けています。しかし、全ての国に共通の解決方法はありません」と国際エクパットのアミハン・アブエバ議長は話します。「例えば、海外からの観光客ばかりに目が行きがちですが、これらの罪を犯す大半の人が地元の男性だということにももっと目を向けなければなりません。」

国際エクパット、ユニセフ、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の主導のもと、出席者たちは、「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」に向けて、子ども買春、子どもの人身売買、サイバー犯罪、旅行と観光での子どもの虐待を減らすため、達成期限を設定した目標とターゲットをいくつか決めました。

目標とターゲットの中には以下のようなことが含まれています。

  • 各国に、子どもに対して性的虐待を行ったことがある犯罪者をモニターするための登録機関を作り、こうした人たちが海外に渡航し、他国の若者を虐待することがないようにする。さらに、子どもを海外で性的虐待した人を、必要な場合には、本国(出身地)に帰還させ、本国(出身地)で訴追できるよう、法律の域外適用を可能にする。
  • インターネットを利用する子どもたちを守るために、より多くの対策を採る。全ての国で、あらゆる形態の子どもポルノを犯罪と認定する特別な法律を制定すべきである。これには、子どもポルノの製作、配布、所持を含むこととする。また、インターネットのサービス・プロバイダーは、効果的なブロッキング・サービスやフィルタリング・サービスを導入し、こうした画像がインターネット上でやりとりできないように対策を採らなければならない。

「商業的性的搾取は、暴力行為であり、人権侵害であるにもかかわらず、これらの行為は必ずしも犯罪として扱われません」と、ESCAPの持田 繁 事務局次長。「こられの行為を犯罪として認識することの重要性が、子どもの商業的性的搾取に関する全ての法律文書、行動計画で強調されています。」

子どもを虐待する人たちを焦点にした対策だけでなく、包括的な対策が叫ばれました。その内容は以下の通りです。

  • 写真:会合に出席した若者たち
    ©UNICEF/Lely Djuhari
    会合に出席した若者たち
    貧困から逃れようとして、虐待を受けやすい状況に陥ってしまう子どもたちに対して、より篤い保護を提供する。その方法として職業訓練、雇用の機会の提供、搾取されるような状況に二度と陥らないよう、故郷のコミュニティに帰還できるようにし、その中に上手に溶け込めるよう、特別なサービスを提供する。
  • 虐待を受けている子どもたちと接触を持つような人たちを教育する。男の子もまた犠牲者であり、彼らのことを見過ごしてはならない。

会議に出席した人たちの中には若者もおり、彼らなりの意見や考え方をおとなたちと活発に共有し、同じ年代の子どもたちの保護について、重要な提言を行いました。

「子どもの商業的性的搾取」問題への取り組み

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