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ユニセフ事務局長に 元ユニセフ米国委員会会長のアンソニー・レーク氏が着任【2010年5月1日 ニューヨーク発】
45年に亘り、様々な公的また国際的任務を果たしてきたアンソニー・レーク氏が、本日、第6代ユニセフ事務局長に就任しました。 「ユニセフの活動に参加できることを大変嬉しく思います。素晴らしい職員と多くのパートナーと共に、世界中の子どもの権利保護を推進することを楽しみにしています。」と、就任初日、レーク氏はその抱負をこう述べました。 アンソニー・レーク氏は、ユニセフ執行理事会との協議を経て、パン・ギムン国連事務総長によりユニセフ事務局長に任命されました。2010年3月16日に任命を発表するにあたり、パン・ギムン国連事務総長は、レーク氏が「米国政府での、長期間に亘る素晴らしいキャリアを通し培った豊富な経験」を持ちあわせていると述べました。 レーク氏は、これまでに、世界中の指導者や政策決定者と共に働いてきた経験を持ちます。ビル・クリントン政権では国家安全保障担当補佐官(1993年〜1997年)を務め、カーター政権では米国国務省政策企画本部長(1977年〜1981年)として、外交政策、国家安全保障、人道、開発問題についての政策決定に携りました。 また、2007年から2008年にかけては、バラク・オバマ氏の大統領選キャンペーンにおいて上級外交政策顧問として活躍しました。 レーク氏は、平和や安全問題の分野において多大な功績を残しています。1997年に米国政府での職務を離れて以来、レーク氏は米国大統領の特使として、ハイチ、エチオピア、エリトリア各国を担当。2000年にはホワイトハウス・サミュエルネルソンドリュー章を受賞し、エチオピアとエリトリア間の戦争を終結させた「アルジェ協定」の締結にも貢献しました。また、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北アイルランドの平和構築においても、重要な役割を果たしました。 「平和や安全は、子どもたちにふさわしい世界の基礎となるものです。戦争は、子どもたちの命を奪うのみならず、病気をもたらし、経済的な繁栄の阻害要因ともなります。そして結局のところ、本当の平和というものは、外交政策の紙の上に現れるものではない。それは、女の子や男の子の、安全で健康な生活の中に見出されるものです。今日、子どもたちの生活を改善することが出来れば、その子どもたちが、今よりも良い未来を受け継いでくれるのです」と、レーク氏は述べました。 アンソニー・レーク氏は、40年以上にわたり、非政府・民間組織を通じて国際開発や子どもの権利の問題に関ってきています。国際NGOのInternational Voluntary Servicesを率い、赤十字国際委員会の国際顧問も務め、セーブザチルドレンや米国海外開発評議会の執行理事も務めてきました。 レーク氏は、ミレニアム宣言やミレニアム開発目標を強く支持しています。「ミレニアム開発目標には、母親や子どもの健康を促進することや、教育におけるジェンダーの平等をはかること、また飢餓を撲滅させることなどが掲げられていますが、その本質として、つまりは、世界中の最も弱い立場の子どもたちが、その可能性を最大限に発揮出来る機会を与えるためのものである、と言えるでしょう。目標達成年とされる2015年に向け、またその後にむけて、私たちが緊急に解決しなければならない多くの課題が残っています。しかし、私は、政治的意思と、確かな戦略、十分な額の投資、そして国際社会の全ての構成員が参加することによって、こうした目標は達成出来ると信じています。」と、レーク氏は述べました。 レーク氏は、長年に渡ってユニセフの活動に貢献してきた。レーク氏は、米国のユニセフ協会にあたるユニセフ米国国内委員会(US Fund for UNICEF)の執行理事を9年間務め、うち2004年から2007年まで会長を務めました。レーク氏の指導の下、ユニセフ米国国内委員会は、募金額の大幅な伸び、そして人事や任務の改善を図りました。 レーク氏は、ハーバード大学、プリンストン大学ウッドローウィルソン公共政策学院より博士号を取得。ユニセフ事務局長就任直前まで、ワシントンDCのジョージタウン大学にて外交政策の特別名誉教授を務めていた。また、レーク氏の教育分野に関する造詣は深く、マウント・ホリオーク大学を含めた米国の様々な教育機関において執行理事を務めるなど、同分野でも多大な功績を収めています。 |