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『スクールズ・フォー・アジア』キャンペーン スタート【2012年1月10日 ニューヨーク発】 ユニセフは、10日、アジア・太平洋諸国地域の困難な立場に立たされている子どもたちに教育の機会と質の高い教育を提供するために、「スクールズ・フォー・アジア(アジアの子どもたちに教育を)」キャンペーンをスタート。国際社会に対し、アジアの子どもたちへの支援を訴えています。 本日公開された「スクールズ・フォー・アジア」の公共CMでは、女子テニス界のスーパスターでユニセフ親善大使のセレナ・ウィリアムズさんが、キャンペーンへの協力を呼びかけています。 「教育」は、ウィリアムズさんが常に関心を寄せてきた問題でした。「小さい頃、両親から学校はとても大事なところだと教わり、私は、質の高い教育を受けることができました。でも、世界の何百万もの子どもたちには、教育を受ける機会が与えられていないのです。」(セレナ・ウィリアムズさん) 「スクールズ・フォー・アジア」キャンペーンは、特に女の子や貧しい家庭にある子、また少数民族の子どもたちをはじめとする、社会の底辺に取り残された、弱い立場の子どもたちを支援します。その内容はシンプルです。子どもたちひとりひとりが最善の利益を受けられるよう、教員としての訓練を受けた先生と、子どもたちにとって安全で、安心できる、そして全ての子どもたちが参加できる学習環境と体制を確保することです。こうした内容が整った“子どもに優しい学校”には、安心して飲むことができる水や男女別のトイレ等の施設も備えられます。 2600万人が学校に通っていない現状
『スクールズ・フォー・アジア』キャンペーンは、バングラデシュ、ブータン、中国、インド、ラオス、モンゴル、ネパール、パプアニューギニア、フィリピン、東ティモール、ベトナムで実施される予定です。キャンペーンが目指すのは、就学率の向上や学習環境の改善だけではありません。一旦通えるようになった子どもたちが、最終学年まで学校に通い続けられるようにすることも、目標に掲げています。 現在、学校に通えていない子どもは、世界で約6,700万人。うち約2,600万人は、アジア・太平洋地域の子どもたちです。 「子どもたちを学校に通えるようにすることは、第一歩に過ぎません。多くの国々が、子どもたちを卒業まで学校に通い続けさせることに苦心しているのです。」東アジア・太平洋諸国地域事務所のダン・トゥール代表はこう説明します。 「留年や退学率の高さは、多くの場合、教育の質の低さをはじめ、学校側の“準備不足”に起因しています。『スクール・フォー・アジア』キャンペーンによって、南・東アジアの子どもたちが直面している困難な状況に、世界の注目が集まるよう期待しています。」(ダン・トゥール代表) 時間との戦い『スクール・フォー・アジア』キャンペーンは、ネルソン・マンデラ財団などのパートナー団体とともに2004年にスタートし、各地で成果を上げてきた『スクールズ・フォー・アフリカ』に続くキャンペーンです。 各国政府や一般の方々、企業をはじめ、市民団体、宗教団体など、世界中でユニセフを支援くださっているみなさまのご協力により、『スクールズ・フォー・アフリカ』キャンペーンは、2010年12月までに、550万人以上の子どもたちに、より良い教育の機会を提供しました。 ユニセフ本部民間支援企画調整局のレイラ・パカラ局長は、次のように話します。「こうした成果は、日頃からユニセフの活動を支えてくださっている多くの個人の方々、企業や財団のみなさまのご支援なしに得ることはできませんでした。」「ぜひ、『スクールズ・フォー・アフリカ』での成功を、『スクールズ・フォー・アジア』キャンペーンを通じて、アジアにも届けてください。アジアの子どもたちに、より良い未来を与えてください。」 ユニセフは、普遍的初等教育の普及とジェンダーの平等を目指すミレニアム開発目標達成のために、世界各国の現場(コミュニティ)のパートナーはもちろんのこと、国内外のパートナー団体と広範囲にわたり協力し活動していますが、2015年の目標年までに残された時間はあと僅か。時間との戦いです。この重要な時期に、目標達成に向けた国際社会の取り組みを加速させるため、キャンペーンの強力なパートナー団体とともに、『スクールズ・フォー・アフリカ』と『スクールズ・フォー・アジア』キャンペーンを通して“子どもに優しい学校”モデルを提唱しているのです。 「質の高い教育は、子どもたちの発達に必要不可欠です。子どもたちに知識や技術、自信を与え、子どもたちや家族、ひいては、国のより良い未来を形成するのです。」(ダン・トゥール代表) |