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財団法人日本ユニセフ協会

※図をクリックすると、大きいサイズで見られます

© UNICEF/HQ05-2136/Giacomo Pirozzi

このような取り組みを進めるなかで、ACSD:Accelerated Child Survival Development と呼ばれるプログラムが一定の効果を出し始めています。これは、子どもの生存や成長をより協力に推し進めようとするプログラムで、まず、2002年から2004年まで、状況の厳しい11カ国のおよそ100カ所を対象に、集中的に試験的なプログラムが実施されます。 プログラムでは、予防接種、ビタミンAの補給、妊産婦ケアプラス、乳幼児への適切な栄養補給、蚊帳など、すでに効果が実証され結果が出やすいサービスを、同時に、かつ集中的に実施します。予防接種と同時にビタミンA補給も蚊帳の配布もおこなうといった具合です。そして、現地の能力に応じて拡大していきます。原則として、政府と地方政府が主導し、彼らが中心となって進めます。ペースが遅いときはユニセフが協力してペースアップを図りました。

地域や住民の参加は非常に重要です。ただ、場合によっては、給料をもらっているのにまったく成果を出さないコミュニティ保健員もいます。だから、この地域の80%以上の人々が蚊帳を使っていたら、これくらいの報酬をプラスしますよ、というようなインセンティブを与えるなど効果的にひとが動く工夫を考えます。さらに政府や地方政府と一緒にこうした活動のモニタリングや評価も行います。

ACSDの成果(3年間)

−死亡率が20%も下がった!

その結果、3年間で子どもの死亡率が20%以上下がった地域もあります。セネガル、マリ、ガーナ、ベニンなど、多くの地域で成果があがりました。 本来、2015年までにミレニアム開発目標を達成するには年間8%の死亡率の削減が必要です。しかし、アフリカでは子どもの死亡率がまったく減っていない地域もあるので、状況が厳しい地域であれば、たとえ3%でも減らせたらそれはすごいことです。

アフリカで子どもの死亡率が下がらない地域の多くには紛争の影響があります。復興支援、新しい国づくりの中でどのようにしてミレニアム開発目標を達成していくのかを考えなければなりません。少なくとも、各国の政府に国家予算の約15%を保健医療に使おうと決め、実行してもらう。そして、同時にそれを支えるさまざまな国際支援を増やすことが目標の達成には欠かせません。 そして、それを見守り、支えるために、ユニセフはじめ国際社会の継続した支援が不可欠なのです。

 

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