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アフガニスタン:日本政府からの力強い支援【2009年11月17日 アフガニスタン発】 日本政府は、アフガニスタンの子どもたちのための予防接種計画を拡大するべく、ユニセフを通じた支援の継続を決定。この度、廣木重之駐アフガニスタン大使とユニセフ・アフガニスタン事務所のキャサリン・ムベング代表は、合意書を締結しました。 今月の初めに首都カブールの公衆衛生省で行われた調印式には、公衆衛生省のアミン・ファティミエ大臣と世界保健機関(WHO)アフガニスタン事務所のピーター・グラーフ代表も同席しました。 この合意書に基づき、日本政府が新たに拠出する460万米ドルは、ワクチンを含む予防接種に必要な支援物資の調達に活用されます。今回の支援により、770万を超える数のアフガニスタンの子どもたちが、その恩恵を受けることになります。 ポリオの根絶に向けて
ユニセフは、アフガニスタンでは、予防可能な病気で毎日600人以上の5歳未満の子どもたちが命を落としていると推定しています。こうした病気は、政情不安のために多くの村が孤立していることや、人々の認識の不足、また、女性へのサービスや保健・医療サービスが不十分であるなどの要因も重なって起こっているのです。 合意文書の締結後、廣木重之駐アフガニスタン大使は「アフガニスタンのポリオが根絶するまで、私たちが支援を止めることはありません。」と述べました。 アフガニスタンは、ナイジェリア、インド、パキスタンとならび、現在もポリオが流行している4つの国のうちのひとつです。アフガニスタンとパキスタンの国境地域は、支援が届き難く、人々の動きも流動的なため、ポリオウィルスの根絶が難しくなっています。 国際社会とコミュニティの参加
ファティミエ大臣は、「私たちのパートナーであるユニセフやWHOなどの国連機関をはじめとする国際社会の大きな支援によって、私達は、この問題に取り組むことができるのです。」と話しました。 ユニセフ・アフガニスタン事務所のムベング代表は、「私たちの前には、まだ大きな困難が残されています。しかし、これまでに成し遂げてきたことは、称賛に値するものです」と述べました。 「今日、ポリオウィルスはアフガニスタンの南部と東部で局所的に発生が確認されていますが、その他の地域でのポリオの症例は、現在のところ発見されていません。」(ムベング代表) さらに、ユニセフのムベング代表は、ポリオ根絶のこれまでの成果は、アフガニスタンのコミュニティの人々自身の貢献によるところが大きいと強調しました。こうした成果は、宗教的なリーダー、教員、村の長老、保健センターのスタッフなどが、人々に子どもたちにポリオやその他の予防可能な病気に対する予防接種を受けるよう働きかけたことも貢献しています。 パートナーとの協力WHOのグラーフ代表は、ユニセフ、公衆衛生省、WHOの協力関係を称賛しました。 「大臣は、日本政府をはじめとするドナーからの資金と支援物資を、最も効率よく活用することに、常に力を注がれています。」(グラーフ代表) 2009年の国連の「国際平和デー」には、3日間のポリオ根絶キャンペーンが行われ、地域のポリオの流行の危険性が高く、それにもかかわらず予防接種活動があまり普及していない地域に暮らす100万人以上の5歳未満の子どもたちが予防接種を受けました。 日本政府のアフガニスタンにおけるユニセフの支援活動に対する拠出額は、2000年からの累計で総額約1億2000万ドルにのぼっています。 |