教育
© UNICEF/UN0339499/Frank Dejongh 教室で学ぶ子どもたち(アフガニスタン)
すべての子どもには、教育を受ける権利があります。
子どもの権利条約では「国は、すべての子どもが小学校に行けるようにしなければならない。さらに上の学校に進みたいときには、みんなにそのチャンスが与えられなければならない」(28条)とうたわれ、教育の目的は「子どもが自分のもっている能力を最大限のばし、人権や平和、環境を守ることなどを学ぶためのもの」(第29条)であると記されています。
2000年時点では1億人の子どもたちが小学校に通っておらず、その約3分の2は女の子でした。地道な教育支援が実を結び、教育を受けられる子どもが増えてはいるものの、2021年時点でも、いまだ約6,700万人の子どもたちが小学校に通えていません。
質の高い教育は、個人だけでなく社会全体の発展と、平和で豊かな世界の実現に、必要不可欠です。ユニセフは、ジェンダーの区別なくすべての子どもたちに質の高い教育を提供すること、あらゆる種類の差別と不公平を撤廃することに重点を置いて、教育支援を届けています。
- SDGs 4.12030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。
- SDGs 4.32030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。
- SDGs 4.52030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障がい者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
教育の国際デー
毎年1月24日は、教育の国際デーです。
1月24日は国連が定めた「教育の国際デー」:2023年のテーマは「人に投資を、教育を最優先に」(2023年1月) >>
主要データ
学校に通っていない子どもたち
2021年時点、学校に通っていない子どもたち(6歳~17歳)は、2億4,400万人。
- 2021年時点、初等教育就学年齢(小学校学齢期:一般的には6歳から11歳)の子どもたちの9%(=約11人に1人)にあたる6,700万人が学校に通っていない。(⇔2000年時点では19%)
- 2021年時点、中等教育前期の学齢期(中学校学齢期:一般的には12〜14歳)の子どもたちの約14%(=約7人に1人)にあたる約5,700万人が、学校に通っていない。(⇔2000年時点では25%)
- 2021年時点、中等教育後期の学齢期(高等学校学齢期:一般的には15〜17歳)の子どもたちの約30%(=約3人に1人)にあたる約1億2,100万人が、学校に通っていない。(⇔2000年時点では48%)
- 小学校に通っていない子どもの割合が世界で最も高い国々は、南スーダン(62%)、赤道ギニア(55%)、エリトリア(47%)、マリ(41%)。
- サハラ以南のアフリカは、学校教育を受けられない子どもの数が最も多く、その割合が増加している唯一の地域でもある。2009年以降、学校に通えない子ども(6歳~17歳)は2,000万人増加し、2021年には9,800万人に達した。
- 学校に通えない子どもの数が多い上位10カ国は、インド、パキスタン、ナイジェリア、エチオピア、中国、インドネシア、タンザニア、バングラデシュ、コンゴ民主共和国、スーダン。
出典:
(2023年1月更新)
シリア
アフマドさん(13歳)のストーリー
「毎日毎日、朝早くから夕方まで、近所の住民が飼っている羊の世話をしていたんだ。一番悲しかったのは、学校を辞めたこと。友だちにも会えなくなってしまった」と2年前を振り返るアフマド。ユニセフの支援で、働きながら学習センターに通えると決まった日のことを、「人生で最高の日だった」と語ります。
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