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公益財団法人日本ユニセフ協会
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ユニセフの主な活動分野|子どもの保護
ユニセフの主な活動分野
子どもの保護

親のケアを受けていない子どもたち

© UNICEF/UNI186531/Filippov

家族と離れて施設で暮らす子どもたちの発育に関する懸念が、世界各地に広がっています。

ユニセフは、子どもにとっては家庭的な環境における養育が最善であり、施設での養育は最後の選択肢であるべきと訴えています。単に安全な場所を与えるのではなく、愛情に包まれ支えになってくれる環境こそが、子どもたちにとって大切です。そうした環境は、子どもたち自身が持つ力を自ら開花させる助けとなります。

親のケアを受けられない理由は様々ですが、家庭崩壊、健康面の問題、障がい、貧困などが挙げられ、家族がいるにもかかわらず、施設に保護されている子どもが大勢います。HIV/エイズにより、親を亡くした子どもたちもいます。

また、ミャンマーやカンボジアなどの国では、観光ツアーに孤児院への訪問が組み込まれ、利益を生むための事業として子どもたちが利用されている「孤児院ツーリズム」の問題があります。ユニセフは、ホテルやツアーを含む観光ツーリズム業界ともパートナーシップを構築し、「孤児院ツーリズム」に関する注意喚起や、子どもたちに支援を差し伸べたい観光客に対して、代替となる支援方法を提示しています。

主要データ

  • 世界各地の施設で暮らす子どもの数は、少なくとも270万人
  • 140カ国のデータに基づくユニセフの推計によると、世界では平均10万人中120人の子どもが施設で暮らしている。一方、中央・東部ヨーロッパ地域では、10万人中666人と世界平均の5倍以上にのぼり、これは世界で最も高い割合。次に高い割合は先進国(10万人中192人)、続いて、東アジア・太平洋地域(10万人中153人)
  • 子どもが施設で暮らすことになる主要なリスク要因として、家庭崩壊、健康面の問題、障がい、貧困、社会的サービスの提供が不十分であること、などが調査によって示されている
  • 何十年にもわたって世界的に行われてきた科学的な研究によれば、子どもたちが親元を離れて養護施設で暮らすことは、子どもたちの社会的、身体的、知的、情緒的発達を低下させ、成人後も長期的に影響を及ぼす可能性があるとされている
  • 世界中でHIV/エイズによって両方または片方の親を亡くした0?17歳の子どもは、1,340万人。片方あるいは両方の親を失った子どもは、両親あるいは片方の親が生きている子どもよりも就学率が低く、あらゆる社会的サービスを受けられない脆弱な立場に置かれてしまう

カンボジアに関する統計

  • カンボジアでは、国内で確認された児童養護施設406施設のうち38%が未登録であった。また、カンボジアの子どもの350人に1人が、児童養護施設で暮らしている
  • 子どもたちを施設に長期間滞在させることは問題であると広く認識されているにもかかわらず、カンボジアの72%の児童養護施設は、長期的なケアと定義される6カ月を超えて、子どもたちを滞在させている

(2017年7月現在)

出典:

ミャンマー

アカルくん(14歳)のストーリー

「今はおばあちゃんと暮らすことができてとても幸せです。近くには年の近い、いとこたちもいます。学校に通って友達もたくさん出来ました。今まで暮らしたすべての場所の中で、ここが僕の一番大好きな場所です。」

ストーリーの続きを見る

©UNICEF Myanmar/2016/Andy Brown

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