10-14歳の35万人 大都会で働く
<バングラデシュ>
現在、バングラデシュの大都市には合計35万の働いている子どもたち(10歳から14歳)がいると推定されています。彼らは、自動車修理工場、たばこ工場、縫製工場などで働きます。工事現場でのれんが砕き、れんがの運搬、くず拾い、店番なども子どもたちの仕事の一部です。
バングラデシュの最大の町で首都であるダッカ。写真の溶接技術を習得中の少年は、週に6日働きます。ちなみに、このような正規の技術訓練を受けていない子どもの労働条件はもっと悪く、朝7時半から午後1時半までと、同2時半から8時まで、つまり一日に11.5時間も働いて、得る賃金は8タカ(約23円)程度です。もちろんまともな防具は与えられません。
ダッカでは、1997年10月からユニセフがNGO(非政府組織)と共同でこうした働く子どもの保護、特に教育に力点を置いて支援活動を開始しました。いまでは145のNGOが、5400ヵ所にセンターを開き、16万2千人の子どもたちがそこで学んだり、ケアを受けています。
子どもたちが心身の発達を阻害する労働に就いているのは家庭の貧困が最大の原因です。ユニセフは、家族、地域社会、政府、雇用者、NGO間の対話を深め、一刻も早く子どもを労働から開放しようとしています。
そして、そのためには時間はかかりますが教育がもっとも効果的な手段と考えています。子どもたちの仕事に影響しない時間帯を設定して寺子屋方式の小学校を開いています。また、子どもたちの学習の意欲を増すよう、脱落生徒を出さないよう授業の進め方や教師の教え方をチェックし、再訓練します。
バングラデシュは、14歳で就労が認められていますが、教室での学習と並行して彼らが安全でより多くの収入が期待できる職種の職業訓練も行われています。
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