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ボツワナ:青少年フォーラム開催、子どもの人身売買根絶を目指して【2007年7月23日 ボツワナ・カサネ発】
先月、カサネ州の子どもたちおよそ25人がフォーラムに参加し、地元リーダーたちと一緒に人身売買の問題について話し合いました。ユニセフ・ボツワナ事務所が主催したこの青少年ディスカッション・パネルは、6月16日のアフリカ子どもの日を記念して開催されたものです。このフォーラムでは、メインテーマとして子どもの人身売買が取り上げられたのです。 フォーラムの間、自分たちが低賃金労働者として働かされ、どのようにして教育の機会を奪われたか、何人かの子どもたちが詳しく語りました。トロゲラン・セロカくんは、家畜番として遠くへ売られてしまった幼なじみの悲痛な話をしてくれました。 「その友だちは賃金として食べ物をもらえるけど、学校へは行かせてもらえません 。僕たちが手紙を送っても、読むことができないのです」。セロカ君は続けます。「彼は学校へ行こうとしたけど、雇い主の人たちに、学校へ行くにはもう年齢が高すぎていると言われたんです。」 「私たちを子どもの人身売買から守って」
女の子は、特に人身売買の被害にあう危険性が高いと考えられています。高原小学校の生徒の1人、オテング・モゴッツィさんは、女の子が人身売買の被害にあうと、働かされるだけでなく、性的搾取の被害にもあう危険性があると話しました。また、この地方ではよく見られる早婚も、もうひとつの問題として認識されました。 「人身売買から私たちを守ってください。HIVに感染する危険性もあります」。16歳のシャロン・フィリップさんは嘆願しました。 根本原因を探る「子どもの人身売買の原因はなんだと思いますか?」。意見を求められた生徒たちは、少なくとも2つのグループを加害者としてあげました。その中には、ビジネスを経営する人々や教育を重視していない親や保護者も含まれています。若者たちは、自分自身が教育を受けていない親は、自分の子どもを遠くに売りにだしてしまう傾向があるという意見で一致しました。 カサネ青少年センターから来たタボ・ツエロさんは、親がまだ14歳にしかならない子どもに学校をやめさせ、仕事をさせるために農場へ送り出してしまうことは珍しくない、と話しました。ある男の子は、家畜の世話をするために、おばあさんに働きに出されていたことを訴えました。おばあさんは、その代金として、バケツ一杯のミルクを受け取っていたのです。 生徒の一人、フォモロ・バイピディさんは、自分自身を例として教育の重要性を親たちに伝え、子どもを学校に通わせるよう説得すべきだと、ボツワナ大統領に対して意見を述べました。 後日、2つの同じような子どもフォーラムがガンシ村とセロワ村で開かれました。子どもたちと地元リーダーたちが意見を交換できるようにするためです。すべての子どもたちに教育を受ける権利があること。それを地域コミュニティに理解してもらう働きかけは、子どもの人身売買根絶にとって重要なステップなのです。 |