|
|
ブルキナファソ:学齢期の子どもたちの間で流行っている衛生習慣とは?【2009年1月22日 ブルキナファソ発】
ブルキナファソ中部に位置するウェオテンガ小学校の子どもたちにとって、石鹸で手を洗うことは、少しも面倒なことではありません。事実、この地域で、一人ひとりの衛生習慣の重要性を広めたユニセフの活動が実を結び、今、石鹸での手洗いがブームになっています。 「トイレに行った後は、いつも石鹸で手を洗うんだ。」オウスマネ・コンパオレ君(12歳)は、ユニセフが支援したトイレの前の手洗い場のシンクを指差し、話してくれました。 彼のこの意気込みは、首都ワガドゥグーからおよそ100キロ離れたウェオテンガ村で行われた衛生習慣キャンペーンの成果です。キャンペーン以来、子どもたちは自然反射的に石鹸で手を洗うようになりました。 「多くの家庭で、子どもたちが手洗いをしないで食事をすることはもうないでしょう。」農村アドバイザーのアミナタ・オウエドラオゴさんは話します。 子どもたちが家族に伝える子どもたちはこの新しい衛生習慣の流行を家族の間にも広めています。 「汚い手から引き起こされる病気を防ぐにはどうすればよいか、子どもたちのほうが親たちにその方法を伝えているんです。」ウェオテンガ小学校のオリビエ・ジバ校長は話します。 こうした知識の伝達は、村の保健に良い影響を与えています。2008年の5月から、ウェオテンガでは、衛生施設の欠如が原因で引き起こされる下痢の症例は報告されていないと、村の保健主任、アピオウ・チビロウさんは言います。 ナテンガに新しいトイレ
また別の村、ナテンガ村でも、泥レンガ造りの新しいトイレが作られました。屋根には鉄板が敷かれ、屋根が飛ばないように石が積みあげられています。 このトイレには、喚気システムと排泄物を流す排水口が備わっています。 この村の衛生習慣プログラム・スーパーバイザーのオウエドラオゴ・コンゴさんは、ユニセフと、低価格給水・衛生地域センター(CREPA)の支援を受けて、石工職人である彼女の夫が建てたこの施設をほこらしげに見せます。 「このトイレがあれば」と、オウエドラオゴさん。「もう、遠慮なくトイレに行けます。毒へびに噛まれる危険性におびえながら、茂みの中で用を足さなくてもいいんですよ。」 「恥ずかしくて」子どもたちやおとなが、茂みの中で用を足す時代は、過ぎ去りました。 「夜になると、どこの家も、悪臭が充満していたわ。」コンゴさんの娘のロサリエさん(10歳)は、その当時を思い出します。「恥ずかしくて、とてもお客さんを呼ぶことなんてできなかった。」 2005年から、ユニセフとCREPAは、この村の家庭にトイレを設置する支援を実施してきました。この活動に先立ち、大規模な衛生習慣キャンペーンが行われ、村の衛生習慣を変えることに成功したのです。 児童・生徒が模範を示すブルキナファソの中部に位置するナビテンガ小学校の5年生の教室には、大きなポスターが貼られています。このポスターには、適切な衛生習慣として、二つの必須項目が強調されています。石鹸での手洗いと、適切な衛生施設(トイレ)の利用です。 このクラスの子どもたちは、このメッセージを理解したように見えます。 「外に用を足しに行っていたときには、雨水が、私たちが食べている豆の葉の上に、その排泄物を運んできていたわ。それで病気になってしまっていたの。」カファンド・ナフィサさん(9歳)は話します。 衛生習慣のルールを監視
教室には、飲料水タンクも備えられています。金属のブロックの上にタンクを載せ、それに蛇口が付いているのです。子どもたちが自分たちで水を汲みに行き、このタンクに入れています。順番に清掃当番するグループも決めました。 このグループは、先生であり、飲料水タンクを管理しているオウエドラオゴ・モウニ先生の指導のもと活動しており、先生は、子どもたちが皆良い衛生習慣のルールを守るよう見守っています。 こうした取り組みと、ブルキナファソでユニセフが支援しているほかのプログラムによって、学齢期の子どもたちは適切な知識を身につけ、適切な衛生施設(トイレ)を利用することができ、健康を維持することができているのです。 |