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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

2004年5月11日信濃毎日新聞掲載

魅力ある学校づくりを支援
<カンボジア>

 カンボジアの子どもたちへの教育は、ポル・ポト政権後の1980年代に、廃墟同然の中から再開しました。学校の校舎はなく、寺院や粗末な小屋、時には木陰を教室に授業が行われていました。それから20年間、わずかな改善は見られたものの、例えば飲料水の設備やトイレが設置された学校は全体の40%程度です。

 多くの学校では教員や学習教材が不足していたり、日本の学校では当たり前にあるような遊具や運動用品も満足にないなど、子どもたちが学ぶのに必要な学習環境が整っていないため、留年を繰り返したり、途中で学校に来なくなってしまう子どもたちは少なくありません。

 ユニセフは、カンボジア政府と協力して、2001年から、「子どもにやさしい」学習環境を提供する5ヵ年プログラムを実施しています。そのプログラムでは、十分な広さの校舎の建設、トイレや給水施設の設置、運動用品や遊具の設置、教科書、ノート、地図、地球儀といった学習資材の提供のほか、教員の研修やPTAの発足など子どもたちの教育環境を支えるさまざまな取り組みが行われています。

 このプログラムによって建設された学校の授業は、毎日活気にあふれています。子どもたちは、「学校がきれいになってうれしい」、「楽しいから学校は休みたくない」と口々に言います。

 学校は、将来その国を支えていく子どもたちが学ぶ場所であり、地域の人々が集う場所でもあります。ユニセフは、地域全体で子どもたちの魅力的な学校をつくっていけるよう、積極的に支援をしています。

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