中央アフリカ共和国:
続く混乱、10万人以上がバンギ空港に避難
【2014年1月2日 バンギ発】
武力衝突による混乱が続く中央アフリカでは今、10万人以上がバンギ空港に避難を余儀なくされ、子どもたちを取り巻く環境は日に日に困難を増しています。中央アフリカにおける人道状況ならびにユニセフの活動のハイライトをお伝えします。
|
©UNICEF/NYHQ2013-1287/Terdjman |
バンギ空港に避難し、テントや屋外で生活する子どもたちとその家族 |
数字で見る概況
- 紛争下にある子どもたち:230万人
- 紛争下にある人たち:460万人
- 国内で避難している人たち:93万5,000人
- 首都バンギで避難生活を送る人:3人に2人(2013年12月5日以降)
※いずれもOCHA 2013年12月時点の統計
バンギ空港内の治安悪化、子どもの死傷者も
- バンギの3人に2人が、バンギ内にある67ヶ所以上の避難所やホスト・ファミリーのもとで避難
- 推定93万5,000人が避難生活を送っているとみており、その多くは、バンギ、Ouham, Ouham Pende, Ouaka, Basst Kotto, Ombella Mpokoに避難(OCHA)
- ユニセフとパートナー団体は、バンギの避難所で1月3日より、生後6か月から15歳までの子どもたちを対象に、はしかの予防接種キャンペーンを実施。ユニセフは予防接種計画の立案と運営サポートに加え、ワクチンを提供。
- 2013年のユニセフ・中央アフリカ支援要請のうち、寄せられた資金は53%
- 2014年は、本人道危機への対応として総額6,200万米ドルの資金を要請
<バンギ空港内>
- 推定で10万人が避難しているとみられ、テントや屋外で生活
- テントの数は、12月中旬には1,600だったが下旬には7,100にまで増加
- 12月31日と1月1日、武装勢力による砲撃で、生後半年の乳児を含む子ども3名が殺害され、2名が負傷
- 空港内では催涙ガスが散布され、国境なき医師団の診療所が攻撃されるなど、空港内の治安も急激に悪化
家族と離散した子どもは年間854人>子どもの保護分野
|
©UNICEF/NYHQ2013-1288/Terdjman |
バンギ小児病院で、高たんぱく高カロリーのペースト状栄養食を食べる女の子 |
- 2013年12月以降、182人の子ども(女100人、男82人)が、家族と離散したとしてバンギで登録
うち46人は家族のもとへ戻れた
- 2013年全体で、854人(女521人、男334人)が家族と離散した子どもとして、バンギやボッサンゴアで登録
- 国内避難所では売春が行われていることを確認、子どもも被害に
- 食糧や日用品に事欠く女性や女の子が性的搾取や虐待にあいやすくなっている
- 避難所で、性的暴力や子どもへの暴力を警戒するよう広報活動を実施
- 最新の報告では、新たに性的暴力3件、子どもへの暴力2件が確認され、心のケアと医療ケアを受けている
2013年に起きた性的暴力は報告されたもののみで計1,436件
- 現政府勢力(前セレカ)にとらわれた子どもを確認し、解放することを交渉中
- 若者の間で、自警団アンチ・バラカが結成され、こうした子どもたちが武器を持って戦闘に参加しているのを確認
■参考情報:中央アフリカに関する統計
総人口 448万4,000人、18歳未満人口 209万8,000人 5歳未満人口 65万8,000人
5歳未満児死亡率(出生1,000人当たり) 164人(世界で6番目の高さ)、
国民一人あたりのGNI(米ドル)470米ドル、出生時の平均余命 48年
|トップページへ|コーナートップへ戻る|先頭に戻る|