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中央アフリカ共和国:
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首都バンギ市内の主な避難所で、戦闘で自宅から避難している子どもたち21万人を対象とした緊急予防接種キャンペーンが行われています。
©UNICEF/NYHQ2013-0287/JORDI MATAS |
バンギではしかの予防接種をうける女の子 |
これまでに少なくともはしかの感染7件が確認されました。うち3人は、10万人が避難生活を送っているバンギ空港で発生。はしかは感染力が強く、急速な感染拡大が懸念されています。
今回のキャンペーンでは、はしかとポリオの予防接種と、免疫力を高めるためのビタミンA、虫下し剤の投与に加え、栄養状況のスクリーニングも行われています。
ユニセフ・中央アフリカ事務所のスリマン・ディアバット代表は「避難キャンプは避難した人たちが密集しており、子どもたちの免疫力は低下しています。安全な水とトイレも不足しいることから、感染症の感染が爆発的に広がることが懸念されます。子どもたちが命を失いかねない状況を招くあらゆる要素がそろっています。直ちに行動しない限り、惨事を招きかねません」と述べています。
昨年12月初旬から始まる戦闘で、バンギの住民の3人に2人以上が、自宅を離れ避難生活を送っています。この1年で、国内では93万5,000人が自宅を離れ、避難しました。わずかでもより安全な避難先を求め、通常であれば居住しないような場所も含め、避難所となっています。
©UNICEF/NYHQ2013-0238/JORDI MATAS |
バンギのPetevo 保健センターでビタミンAを投与される女の子 |
ユニセフは、今回のキャンペーンのワクチンや注射器、運営費用を提供するほか、市内各所でキャンペーンの様子を観察します。本キャンペーンは、同国保健省や赤十字国際委員会、WHOをはじめ、パートナー団体の協力を得て実施されています。
2013年、中央アフリカ国内の情勢や人道状況が悪化の一途をたどる中でも、同国の5歳未満の子ども80万人のうち約50万人は、はしかの予防接種を受けることができました。
ユニセフは、あらゆる勢力に対し、子どもたちを保護する法的な義務と人道支援を安全に実施できるようにすることを強く喚起します。
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