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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

<2006年3月18日、ニューヨーク発>

子どもの兵士の使用に関する刑事責任の追及、子どもの保護への大きな一歩
<コンゴ民主共和国>

組み立て式の身長測定板で身長を測るキセンソ村の子ども2006年3月17日金曜日(現地時間)、国際刑事裁判所(ICC)は、コンゴ民主共和国における子どもの徴募、および戦闘で子どもを兵士として利用した罪で、トマ・ルバンガを逮捕しました。ユニセフは、ルバンガの逮捕は、武力紛争における子どもの使用はけして許さないという国際社会の立場を明確にする、重要なメッセージだと述べています。今回の逮捕により、国際社会が子どもに対する犯罪との闘いに優先課題として取り組んでいる姿勢が明らかになりました。

「子どもたちが徴募され、武力紛争で兵士として使用されることのないよう、子どもたちを保護しなくてはいけません」アン・ベネマン ユニセフ事務局長は訴えました。「子どもたちが戦争の当事者となることは決してあってはなりません。強制的に徴用されたにせよ、貧困や飢えから逃れるために、あるいは大儀の主張のために自ら武装集団に参加したにせよ、いかなる理由であれ、子どもたちは戦争に参加することで大切な子ども時代を失ってしまうのです」

ユニセフの推測によると、世界では常に約30万人の子どもたちが武装集団に利用されています。子どもたちは、兵士や料理人、荷物運び、連絡要員やスパイまたは性的な目的など、さまざまな役割を担わされています。

コンゴ出身者でありコンゴ愛国同盟の創設者・リーダーともいわれるトマ・ルバンガは、3月17日金曜日(現地時間)にコンゴ民主共和国の首都キンシャサで身柄を拘束され、ローマ規程に基づく法的手続きにのっとり、国際刑事裁判所があるハーグへと移送されました。2002年7月に発効したローマ規程では、15歳未満の子どもを国軍や武装勢力が徴募したり戦闘で使用することは戦争犯罪である、と定めています。

またローマ規程においては、個人の戦争責任を追及することができます。ローマ規程の発効以来、身柄を拘束され国際刑事裁判所に移送されたのはルバンガが初めてです。

ユニセフは、紛争下の子どもたちを支援し保護してきた長い歴史があります。ユニセフは、各国政府に対し、子どもの武力紛争への参加を制限する国際的な法基準を国内法にも適用するように訴えています。また、ユニセフは、子どもの兵士を解放するよう働きかけるとともに、アフガニスタン、リベリア、コンゴ民主共和国などで武装解除、動員解除や社会復帰プログラムを支援する活動を行なっています。

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◇ 募金のお願い ◇

 財団法人日本ユニセフ協会では、アフリカの子どもに対するユニセフの緊急援助を支援する「アフリカ緊急募金」の受付を行っています。皆様のご協力をよろしくお願い致します。

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