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≪2003年6月11日掲載≫ 干ばつと水不足で栄養不良が深刻化
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エリトリアの子どもの28%は、すでに栄養不良状態にあり、体力のない子どもや老人たちが命を失い始めています。人々は黙して語らず、威厳をもって、これに対処してきました。ここでは悲劇も死も、表に出さないのです。ですから、本当はとても深刻な問題でも、統計がとれず、地理的にも孤立しやすいこの地域では、その深刻さが隠れて見えなくなることがあるのです。
栄養不良の子どもたちは、ユニセフの支援で治療用の栄養強化ミルク(F75とF100)の提供を受けています。また、多くの母親たちも慢性の栄養不良で治療を受けています。ユニセフは、ハガズのこのセンターと別の20のセンターにも栄養強化ミルクを支給し、そのほかの物資や医薬品も提供しています。ユニセフはDMK(デュラ、ミルク、ヒヨコマメの調合品=エリトリア版の栄養補給食ユニミックス)の地元工場デカメレでの製造を支援しています。
でも、製造機械が古いので1日に15トンしか生産ができません。ユニセフは新しい機械やスペアパーツ(代替部品)を提供することにしていますが、国際社会からの支援がないのが悩みの種です。ユニセフは、母親と子どもが栄養治療センターを出た後も、BP5<高タンパク・ビスケット>や微量栄養素を配り、急性栄養不良を回避する努力をしています。子どもの急性栄養不良を防ぐための費用は、1カ月わずか5ドルです。でも、栄養不良に対する集中的な治療と回復には、子どもひとりあたり(重度の栄養不良児に対しては)平均115ドル必要となります。それでも、子どもひとりの命を115ドルで救うことができるとすれば、高価過ぎることはないはずです。
ユニセフ・アスマラ事務所(2003年5月31日)