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ユニセフは、10月30日に子どもの兵士に関する報告書を発表し、世界に30万人いるといわれる子どもの兵士の4分の1が東アジアと太平洋地域に集中しているとして、こうした子どもの兵士の武装解除と社会復帰を促すよう求めました。 ユニセフの調査報告書 “Adult Wars, Child Soldiers: Voices of Children Involved in Armed Conflict in the East Asia and Pacific Region”(『おとなの戦争、子どもの兵士:東南アジアと太平洋地域の武力紛争に巻き込まれた子どもたちの声』)からは、軍で働かされている多くの子どもたちの実態とともに、国にはすでに平和が来ていながら、元子どもの兵士たちが、いまだに社会復帰を果たせずに苦しんでいるようすがうかがえます。 ベラミー事務局長は、今回の報告書と東アジア地域で行われたそのほかの調査結果から、「何千もの子どもたちが未だに政府軍や非政府系の軍に徴兵されている?それも子どもの意志に関わらず強制的に徴兵される場合が多い?実態がはっきりとわかります。関係者すべてがこれを認識し、ユニセフやそのほかの組織とともに、この問題に取り組み、子どもの権利を踏みにじる悪質な事態に終止符を打たなければならない時期が来ている」と訴えています。 東アジア・太平洋地域の6カ国(カンボジア、東ティモール、インドネシア、ミャンマー、パプア・ニューギニア、フィリピン)で、現在兵士として働いている子ども、あるいは元子どもの兵士69人にインタビューした結果をまとめた今回の報告書では、子どもの兵士たちがどれほどひどいトラウマ(心的外傷)に悩まされているかが、鋭く描写されています。 調査のためにインタビューされた子どもたちの証言から、軍にいる間に、彼らがいかに暴力的なトレーニングを受け、きつい仕事をさせられ、厳しい処罰を与えられているかが分かります。中には、残虐行為(レイプや殺人を含む)を強要されたり、その現場を無理やり見せられたりする子どもたちもおり、また、家族や友人が殺される現場を目撃してしまった子どももいます。 7歳で兵士インタビューを受けた69人のほとんどが何かしらの兵器を持たされ、戦闘に加わったことがあると言います。30人は、自分たちが加担した闘いのようすを克明に描写し、14人は、加わった戦闘の数が多すぎて「覚えていない」と証言しているほどです。 インタビューを受けた子どもの平均徴兵年齢は13歳。一番若いときに徴兵された子どもは7歳のときに強制徴兵されています。 1990年に発効した「子どもの権利条約」では、合法的な徴兵年齢を15歳と設定していますが、その後に発効した選択議定書では、18歳未満の子どもを戦争に巻き込むことを禁止し、18歳未満の子どもの徴兵に関しては、厳しい基準を設けています。 ベラミー事務局長は、選択議定書を批准することは「戦闘行為に子どもを徴兵・使用することを防止する初めの一歩です。ユニセフはこの地域のすべての国に対して、また、世界中の国々に対して、真っ先にこの選択議定書を批准し、それを実行することを呼びかけます」と述べています。 調査によると、子どもたちはトラウマ(心的外傷)に悩まされ、軍にいる間も、また社会復帰を果たした後も、悪夢にうなされていることが分かります。中には、何度も何度も繰り返し悪夢を見つづけるというパターンも見受けられます。 「クメール・ルージュ兵士との闘いの中で何人もの人たちが殺される場面を見てしまいました」12歳で軍に徴兵されたヴィスナは言います。「ジャングルの中で、敵の声だけが聞こえて、姿が見えないときの恐怖。あのときの恐ろしさは未だに忘れられない。そのときの恐ろしさがまだ夢の中で襲ってくるんだ」 今回の調査は、子どもの兵士の体系的な部隊解除が必要であり、社会復帰にあたって支援が必要であることを示しています。教育への重点的な配慮、職業訓練に重きを置いた社会復帰、そして元兵士だった子どもたちへの適切な心理社会的なケアとサポートが必要なのです。 「部隊解除と社会復帰がうまく行けば、彼らの手から銃を取り除くことができます。でも、子どもたちが家族やコミュニティの中に溶け込めなければ、そして心理社会的な復帰を果たせなければ、最終的には成功したとは言えません」とベラミー事務局長は話します。
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