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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

日本の御法川外務大臣政務官
RUTF(=すぐに口にできる栄養治療食)の製造工場を視察

【2008年11月24日 エチオピア・アジスアベバ発】

エチオピアにある新しいプランピー・ナッツの工場。
© UNICEF/2007/Wiggers
エチオピアにある新しいプランピー・ナッツの工場。

先週、ユニセフは日本の外務大臣政務官であり、日本のユニセフ議員連盟の事務局長でもある御法川(みのりかわ)信英議員の来訪を受けました。エチオピアの重度の栄養不良治療に大きな変化をもたらした、RUTF(Ready to use therapeutic food= すぐに口にできる栄養治療食)のひとつ「Plumpy’nuts®=プランピー・ナッツ」を製造している、ユニセフ支援の工場を訪れたのです。

御法川政務官は、同行した駒野欽一在エチオピア日本大使、ユニセフ・エチオピア事務所のビヨン・ルングヴィスト代表と共に、工場の責任者ベレテ・ベイェネ氏の案内を受けて、工場を視察して回りました。

エチオピアで重要な役割を果たしているユニセフのプロジェクトを視察したいと希望していた御法川政務官。どうやらその事業内容に大変好意的な印象を受けたようです。

「本当に素晴らしいですね」と、御法川政務官は話しました。「とても感心しました。成分の70パーセントが国内産であることも素晴らしいと思います。」

RUTFを地元で生産すると、輸入コストを大幅に削減することができるだけでなく、地域経済を支援することにもなります。

「Plumpy’nutsR=プランピー・ナッツ」
© unicef/ethiopia
「Plumpy’nuts®=プランピー・ナッツ」

最も広く利用されている「プランピー・ナッツ」を始めとするRUTF(=すぐに口にできる栄養治療食)は、重度の栄養不良の子どもたちのために特別に開発された栄養成分をたくさん含んだ柔らかい食べものです。内容成分と、パッケージは、緊急事態の使用に適しており、水、そのほかの食品と混ぜる必要がありません。また、長期間保存が可能で、パックを開ければ、そのまま口にすることができるようになっています。

さらに、RUTFは保健施設で処方する必要がないという利点もあり、栄養不良の治療が簡便になっています。この製品は、持ち帰りが可能で、家で子どもたちの面倒を看ている人が子どもに処方することができるのです。

家庭とコミュニティに中心を置いた栄養不良対策を推進する国家的なイニシアティブが拡大されたこともあり、栄養不良の治療へのアクセスは2008年に大幅に拡大しています。2008年の間に、エチオピアでは、栄養不良の子どもたちに対する治療が大幅に改善されました。同時に、2008年は、干ばつ、世界的な価格高騰、その他の要因が重なり、多くの世帯が食料のニーズを満たすことができない状態に陥りました。

工場を視察する御法川信英議員(中央)。
© unicef/ethiopia/Okamura
工場を視察する御法川信英議員(中央)。

今年、エチオピアでは、世界でも未曾有の栄養不良を経験し、それに対処してきました。推定640万人が緊急援助を必要としており、そのうち、100万人が子どもたちです。この子どもたちは、中度・重度の栄養不良になる危険があります。8万4,000人以上の子どもたちは、既に深刻な栄養不良状態に陥っており、毎月、食事を通しての治療を必要としています。

「世界の食料、燃料、財政、気候変動が、地元の干ばつと相まって、貧しい人々を襲い、立ち直れない状態にしています」リングヴィスト代表は言います。「2008年を振り返ってみても分かりますように、一番の重荷を背負うことになるのは世界でも貧しい世帯の子どもたちなのです」

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