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ロシアとグルジアの紛争による国内避難民たちの状況【2008年8月13日 グルジア発】
南オセチア自治州をめぐり勃発した武力衝突により、多くの人々が影響を受けており、特に子どもと女性への影響が懸念されています。たくさんの人が殺され、あるいは負傷し、家を離れざるを得ない状況になりました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、およそ10万人の人々が、この紛争により避難を余儀なくされています。 「この武力衝突は、いきなり大きくなり、人々を不意打ちしました。ほとんどの人たちは、センターに避難したり、親戚、そのほか面倒をみてくれる家に避難したりしています」とユニセフ・グルジア事務所のベンジャミン・パークス副所長は述べました。 国連の調べでは、グルジアの首都トビリシとその周辺にいる国内避難民のために、新たに登録されているセンターは、48施設。しかし、今後、避難民の流入増加と共に、施設数も増える見込みです。 基礎保健のニーズに応える
「私たちは、全ての子どもたちが基礎的な保健・衛生を利用できるよう努力しています」とパークス氏。「特に問題なのが、施設に入っている子どもたちや、障害のある子どもたちです。この子たちも今回の紛争の影響を受けています。こうした、家族という保護者のいない、特に弱い立場の子どもたちにも社会サービスが行き届くよう努力しています。」 パークス副所長は、さらに紛争が激化してく中での子どもたちへの心理的影響も懸念しています。 「空爆、狙撃兵、戦車などは、子どもたちに深刻な影響を与えています。そして、激しさを増す暴力行為と紛争によって、子どもたちだけでなく、子どもたちの親にも心理的な影響が及ぶでしょう。これが最も懸念されることです」。(パークス副所長) 子どもたちへの甚大な影響人々は家に帰ることができても、不発弾の脅威に晒される可能性があると、パークス副所長は指摘しています。「紛争の背景や拡大の早さ、そして使用された軍用品や軍事力・・・これを考えると、子どもたちには大きな影響があります。私たちは、子どもたちが一刻も早く日常を取り戻し、子どもらしい活動ができるよう対処し、子どもたちを保護するメカニズムと適切な保健環境を整える必要があります。」 |