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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

インド・グジャラート州:1万8,000の村で大規模な就学キャンペーンを展開


【2007年7月25日、インド・グジャラート州発】

© UNICEF/2007/Gulati
キリティちゃんを抱くお母さん。キャンペーンのおかげで、キリティはまもなく学校に通いはじめる。

鳴り響くドラム、晴れの日に着る一番きれいなサリーを身にまとった村の女性たち。通りは色とりどりの花で飾られています。この日はキルティ・ウタナちゃんの人生で特別な日。シドゥンバル村に住む5歳のキルティの両親は読み書きができませんが、娘のキルティは、学校へ通うことになったのです。

グジャラート州の1万8000の村では、6月15日から17日まで、大規模な就学キャンペーンが実施されました。5年前に始まったこのキャンペーンは、すべての子どもたち、特に6歳以上の女の子が学校に通えるようになることを目指しています。

ミナキシィ・ウィノッドさんのように、文字を読むことができず、一度も学校へ行ったことがない親たちは、必ず自分の娘を学校に入れることを誓いました。
「読み書きができないことは、災いのもとです。」ウィノッドさんはいいます。「私はその災いの中で生きてきました。少ない収入で苦労してやりくりをし、農場で体を酷使する仕事に従事しています。娘にはもっとよい未来を与えたいのです。娘には学校の先生になってほしいと思っています」。

村人全員の参加を得る

村長から学校の先生、子どもを持つ親まで、コミュニティの人々全員が集まり、すべての親に子どもたちを学校へ入学させるよう呼びかけました。アイドハ村のラマ・ダルイさんのようなユニセフのボランティアの人々は、直接各家庭を訪問して、子どもを学校に通わせるよう説得しました。

小学校への就学を推進するこの活動は、過去5年間、大きな成果を上げてきました。3日間の活動の間、合計56万8,318人の子どもたちが学校へ入学し、そのうちの48%が女の子だったのです。

「この学校にいる生徒の数は、以前はたった200人ほどでした。でも、過去数年間で700人に増えたのです」。シドゥンバル学校のヒラブハイ・パテル校長先生は言います。「とくに重要なことは、学校で勉強している女の子の割合が、25パーセントから40パーセントに急増したことです」

コミュニティ主体の活動
© UNICEF/2007/Gulati
学校かばんを背負った新入生の子どもたち

子どもたちの教育を支援するために、多くの企業やコミュニティが学校かばんや制服、文房具、その他の必需品を提供しました。学校かばんを受け取り、自分の人生とは大きく異なる、明るい未来に向けて歩みだそうとしている娘の姿を見て、サヴィタ・ガディアさんの顔は誇らしげに輝いています。

「読み書きができないために、私たちはだまされてしまいます。娘には自分の権利を主張できるようになってほしいのです」。ガディアさんは言います。

ユニセフ・グジャラート事務所代表のヨゲンドラ・マソール氏は、過去5年にわたって州政府が取り組んできた女子教育促進のための活動に感謝の意を述べています。いま望むことは、すべての女の子が小学校の全課程を修了するだけでなく、さらに上の教育を受けられるようになることです。

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