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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

スマトラ島 アチェ大洪水 ユニセフ 救援活動を開始(インドネシア)

【2006年12月26日 アチェ発】

© UNICEF/Indonesia/Alaa Al Alami

アチェ沿岸の被災地(12月24日、被災状況を調査中のユニセフ職員が撮影)

発生から丸2年を迎えようとしていたスマトラ沖地震・津波の被災地の一つ、インドネシア・スマトラ島北部。今月中旬の豪雨により、21日から22日にかけ、アチェ州を流れる2つの川が氾濫。流域で大洪水が発生しました。アチェ州の北部・西部沿岸地域の相当範囲が水没。道路や通信手段が寸断され、被災地は完全に孤立状態にとなっています。インドネシア第3の都市メダンに隣接するアチェタミアン県では、地表が見えているのは、全体の1割程度にすぎないとの報告も入っています。地元自治体の発表によると、この洪水の被害は、アチェの中央部から東海岸にかけた16の行政区にまたがる160の村落(推計人口20万人あまり)に及んでいます。

ユニセフをはじめとする国連やNGOで構成する緊急支援チームは、23日に国連のヘリコプターで現地入りし、被害状況の把握を進める一方、メダンに備蓄していた緊急支援物資を活用し、救援活動を開始しました。

現地緊急支援チームなどがこれまでに確認した被害:

死者  少なくとも70人
行方不明者  数百名
家を失った人  3万4000人

現地では、23日以降も雨が続いているため、被災者(家を失った人)の数は、今後7万人にのぼると予想されています。また、被災地の多くは、ヘリコプターが着地するのに必要な僅かな地表すら見えない程水没しているため(水深2メーターにも及ぶ場所が確認されています)、こうした被害状況の確認作業の殆どを空からの視認に頼るしかなく、今後、ボート(小型船舶)などによる支援活動が本格化するにつれ、被害がさらに拡大することが懸念されています。

救援物資第1陣を被災地に

ユニセフは、災害発生の第一報を受け、メダンに備蓄していた防水シート1万5000枚、テント600張、飲料水用ポリタンク1300個、炊事用品1218セット、衛生キット3万8260セット、仮設学校用テント23張、大型簡易仮設給水タンク75基、大量の浄水剤をはじめとする緊急支援物資を、被災地に届けました。

また、今後、こうした物資に加え、医薬品や飲料水なども被災地に送る準備を進めています。


なお、現時点において、ユニセフ現地事務所は、国際社会に対し、本救援活動に対する支援要請を行っておりません。また、スマトラ沖地震・津波被災地に対するユニセフ復興募金は、2005年6月24日をもって受付を終了いたしました。本募金に対しては、半年間にわたって日本全国から多くのご支援をいただき、募金額はおよそ33億4千万円にのぼりました。皆様のご支援ありがとうございます。

当協会では、紛争や災害など緊急事態に直面している地域の子どもや女性のための緊急募金の受付を行っております。みなさまの継続的なご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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